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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる12年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

改正労働契約法の波紋

労働契約法の改正については過去何度か記事にしました。(過去記事①)、(過去記事②)
労働契約法は、労使間のトラブル防止のために労働基準法ではカバーしきれないような問題について条文化したものです。
そもそも、労働基準法は労働条件の最低基準を示したもので、守っているか守っていないかで線引きして取り締まることができますが、労使間のトラブルはそこに書かれていないような、解雇や雇止めなどについて起きることが多く、それについての考え方の基準を示す必要があったからです。
条文の多くは過去の裁判例で示され、その後も解釈の基準としてあっせんや裁判の場で使われている判例法理(多くの裁判例で確立された法的解釈)が明文化されています。
法律になってそこにあるとないとでは大違いということで、労働契約をする上での注意事項として読むことができます。

4月から施行となる今般の改正で、同一の事業主と有期契約を継続して反復更新していて5年を超えた場合には労働者の申込により無期雇用に転換しなければならなくなります。
申込の時期は、5年を超える日が含まれている契約期間中の最初の日からできますので、過去記事にしたように、3年契約の場合は、1度更新するとその更新期間中に5年を超えるので、更新した初日に申込可能ということになります。
私が現在どうしようかと考えているのは、パートタイマーの就業規則の変更です。
過去に作ったパートタイマー用の就業規則は、定年制など設けていない場合がほとんどです。

パートタイマーの場合、有期契約が多いですから、雇止め(契約更新をしないこと)の基準さえ明らかにしておけば、基準に該当する人については雇止めをすることができるためです。
だいたい、退職金がないという場合がほとんどですから、60歳、65歳など会社の定年年齢を過ぎても働き続ける場合もあります。
会社にとっても慣れた人で仕事がちゃんとできれば、人件費も正社員よりずっと安価ですから利点もあります。本人も、時間が短く、責任があまりない気楽な働き方をしたいと考えていたりする場合も多いので、それでよかったわけです。
しかし、本人が無期契約を申し込むと無期契約となり、正当な理由がない限り解雇ができませんから、正社員並の解雇基準を示しておかなければならないですし、「終身雇用」にならないように定年年齢を設けないといけなくなるでしょう。

正社員で60歳定年後に再雇用された人については、無期契約転換ルールは適用されない。何故ならば、法の趣旨は非正規雇用者の不安定な雇用状況や低い待遇を改善するためであり、正社員で定年まで勤めた人については対象外と考えられるからだと主張している企業側の有名弁護士もいます。
私は、その解釈一理あると思いますが、法律条文上は例外規定がなく、全ての有期雇用者に適用されるものと思います。そのように解釈している弁護士や有識者ももちろんいます。
それについては、65歳を条件として契約をするとしておけば問題ないのですが、会社によっては、会社にとって有用な人として65歳を超えても契約更新する場合があり、そうなると「終身雇用」の問題がでてきてしまい、さらに67歳ぐらいの定年を設ける必要があるなどとする議論も聞かれます。
会社の実情に合わせて、きめ細かく対応していかなければならない問題があり、なかなか悩ましい改正となったなと思っています。

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