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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

民法627条による退職の自由

先週末からの連休に、今月足立区で行うセミナーの資料の見直しをしました。
昨年10月の講座(
過去記事参照)とほぼ同様の対象者で同様の趣旨ですので、資料もそのときのものを手直しすればよいのですが、労働基準法施行規則、労働契約法の改正などもあり、他にも修正したい箇所がありますのでなかなか楽はできません。
昨年、書いていなかったことで気になっていた労働者には退職の自由があるということにも触れたいと思い、関連書籍などにもあたりました。
と言っても毎週末行う家中の掃除や片付け、ちょっとした買い物、遊びに来た親族との自宅での飲み会のしたくなど、主婦としてやることも多く、仕事の時間はほんのちょっぴりでした。
気になっていたことは、民法627条の第2項です。第1項で期間の定めのない労働契約の場合、労使双方から解約を申し出る自由があり、申し出てから2週間後に解約が成立するとあり、労働者は2週間の予告期間をおくことによりいつでも一方的に辞職することができるとしています。

第2項では、「期間によって報酬を定めた場合には、解約の申入れは、次期以後についてすることができる。ただし、その解約の申入れは、当期の前半にしなければならない。」との条文があり、賃金支払期間を決めている場合には、期間の前半に申し出なければ当期末で契約を終了することはできず、次期末まで契約を続けなければならない、結局2週間では退職できないと読めます。
この第2項が適用となるのは、多分欠勤控除などを一切しないいわゆる「完全月給制」の場合だろうなと漠然と思っていました。
大企業などでは完全月給制の会社も多いようですが、中小企業では「月給制」と言っておきながら、ほぼ、欠勤や遅刻、早退について賃金控除を行う会社が多数派だと思います。
これは、正しくは「日給月給制」だという書籍と「月給日給制」だという書籍と両方あり、私はいまだにどちらが正しいのかわかりません。

とりあえず名前はおいとくとして、前述の民法の条文では、「期間によって報酬を定めた場合」とあり、「この期間にこの報酬」、すなわち「月極めの賃金」=完全月給制を指しているんだろうと思っていました。
いくつか書籍をあたってみてそこのところをはっきり書いていないものもありましたが、『労働法』(菅野和夫著 第10版531頁)を確認すると、「毎月1回払いの純然たる月給制(遅刻、欠勤による賃金控除なし)の場合」とあり、やはり、第2項の条文は完全月給制の場合のみに適用されるとわかりました。
従って、欠勤控除されている会社の労働者、並びに日給制、時給制の労働者は毎月1回支払期間を決めて賃金を支払われていても、第1項の適用となり、「辞めさせてください」と申し出てから2週間すれば、自動的に契約が終了し退職できると考えることができます。
「辞めたいのに辞めさせてもらえない」というトラブルは結構あります。昨年度、全国社会保険労務士会連合会の電話相談業務を行ったときに、意外とそのようなご相談がありちょっと驚きました。
そんなわけで、気になっていたことを一つずつつぶして、できるだけ良い資料にしたいと思いつつ、あれこれ考えている今日この頃です。

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