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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

事業主の妊娠、出産に対する措置義務

早産リスクについて、専業主婦、正社員、パートタイマーについて厚生労働省の研究班の調査結果が先ごろ発表されました。正社員、専業主婦はともに6%代で差がありませんでしたが、パートタイマーについては12.5%で、統計処理すると2.5倍のリスクという結果になったそうです。
パートは、立ち仕事が多かったり、休みがとりにくかったりする影響かもしれないとの発表です。
私が真っ先に思い浮かべたのは男女雇用機会均等法にある妊娠中、及び出産後の健康管理措置義務(均等法第12条)と、婚姻、妊娠、出産を理由とする不利益取扱の禁止(同法第9条)です。
どちらも、施行後20年たって均等法が大幅に改正された平成18年(19年4月1日より施行)に新しく事業主の義務規定となったものです。

前者については、労働時間に関係する義務規定ですから、私が就業規則を作成するときには必ず条文上に入れます。均等法はパート、正社員に関係なく男女全ての労働者に適用されますが、特に、女性労働者の妊娠中及び出産後の健康確保を図る等の措置を推進することが目的の中に盛り込まれています。
妊娠中、出産後の女性労働者は母子保健法の規定にある健康診断等を受けるために必要な時間を請求することができます。
妊娠中は23週までは4週間に1度、その後35週までは2週間に1度、36週~出産までは週に1度の検診に行くのが普通ですが、この時間について事業主は請求されたら「はい、どうぞ」と言わなくてはいけません。
有給、無給の規定が均等法にはないので、多分多くの場合無給でしょうが、とりあえず、妊娠中の方は堂々と請求して休むことができます。
その他にも、医師に言われて検診に行く場合なども請求できます。

それにより、評価を下げたり何となく迷惑そうな態度をとるなどして、職場にいずらくするなどの行為をすると、前述の不利益取扱禁止を定めた9条違反ということになります。
パートタイマーが立ち仕事が多いことが原因として挙げられていますが、正社員でも立ち仕事の人はいると思いますが、そういう人も早産リスクが高いのでしょうか。気になるところです。
労働基準法では妊娠中の女性が請求した場合には、他の平易な業務に転換させるよう義務づけていますが(第65条3項)、適当な仕事がない場合は、わざわざ仕事を創設する必要はないと解釈されています。
しかし、適当な仕事がないからと言って、ちょっときついんですと言っている妊娠中の労働者がいたら、今までと全く同じに働けというのは法律の趣旨から外れていると思います。
その場合には、せめて休憩時間を特別に増やすとか、休憩スペースなどについても横になれるような場所を作るとか、ある程度の配慮が必要だと思います。
人が一人産まれるというのは大変なことです。女性労働者の妊娠を迷惑がらずにおめでたいこととして受け止め、全社的に応援するような会社がたくさん現れてほしいと思います。
以上のことについて、会社が理解していないというようなことがありましたら、各都道府県労働局雇用均等室にご相談ください。

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