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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

高校生にも最低賃金は適用になる

「高校生や研修中とかに最低賃金以下にするのは違反ですか?」
「違反です。」
これは、一昨日の足立区の講座でのご出席の方と私とのやりとりです。
そのときは、時間の都合で詳細についてお話できなかったので、当ブログに書いておこうと思います。
最低賃金は現在各都道府県ごとのものと地域ごとにさらに業種により少し高くなっているものとあります。 「産業別賃金」と呼ばれる少し高くなっている方は18歳未満、65歳以上、雇入れ6か月未満で技能習得中の人には適用になりません。しかし、地域ごとの最低賃金は原則として全ての労働者に適用となります。
最低賃金法第7条では例外的に都道府県労働局長の許可を得た上で、最低賃金以下にしてもよい人を定めていますが、高校生はこの中にはありません。
また、「研修中」というのは、多分同条にある「試みの試用期間中の者」として扱っているのかもしれませんが、まず、試用期間について就業規則、労働契約等できちんと定めていること、また、試用期間中に最低賃金以下にすることについて合理性があることという条件があります。

厚生労働省のHPでは、この合理性について、
①申請のあった業種又は職種の本採用労働者の賃金水準が最低賃金額と同程度
②申請のあった業種又は職種の本採用労働者に比較して、試の試用期間中の労働者の賃金を著しく低額に定める慣行が存在すること。
期間も最長6か月、必要最低限度とするようにとあり、減額率も決められています。
ですから、同じ仕事をする本採用の労働者が最低賃金ぎりぎりであることと、今までそういう慣例がずっと続いていたことが条件です。
地方などに行くと会社によってはそういう条件をクリアーするような会社があるかもしれません。しかし、都内ではまずないだろうと考え、「違反です!」とお答えしたものです。

その他にも減額してよい人として、1.精神、身体の障害により著しく労働能力が低い 2.職業能力開発促進法にある職業訓練を受けている 3.軽易な作業、4.断続的労働に従事する というのがあります。
1.については、明白に能力が劣る場合で障害があっても普通に仕事をしている人は該当しません。2.については、決められた職業訓練を受けている人ですから明白です。3.については、他の労働者と比べて特に軽易な作業や、常態として緊張の少ない監視の業務などです。4.は、作業と作業の間が長い時間中断して繰り返すような場合です。
具体的な事例として挙げられているのは、守衛、踏み切り番(1日10往復程度)、高級職員専用自動車運転手、団地管理人、会社寮の賄い人などですが、交通関係の監視や車輌誘導を伴う駐車場等の監視、プラントなどの計器監視、危険又は有害な場所の業務などは精神的緊張が高いので除かれます。
いずれも、都道府県労働局長の許可が必要ですから、事業主さんの勝手な判断で行うことはできません。

最低賃金の例外のハードルはそんなに簡単に超えられるものではなく、普通に働く場合にはアルバイトだろうとパートだろうと高校生だろうと原則として地域ごとの最低賃金が適用となります。前述のように産業別の最低賃金もあります。 もし、上記のような減額許可もなく最低賃金以下で働いている場合には、差額を請求することができます。
最低賃金については厚生労働省の特設サイトに説明があります。(参照)

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