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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

家族手当の支給要件を考える

W杯出場決定に晴れ晴れとした気分の今朝ですが、関与先からメールでのお問合せがあり、はたと考えてしまいました。
いくつかのお問合せのうちの一つなのですが、家族手当の支給についてです。
その会社の就業規則では、配偶者については、「所得税法上の扶養親族控除対象限度額以上の所得があるときは支給しない」となっています。この会社は私が以前就業規則を見直したことがご縁でコンサルタント契約を結んでいるのですが、この条文は特に問題ないと判断して私が関与する以前と同じ条文のままとなっています。
現在は103万円がこの額ですが、税法上の扶養配偶者即ち一定以下の収入の人というイメージです。

この会社のある社員の配偶者が育児休業を取得することになり、無給のため収入がなくなったが、雇用保険の育児休業給付が受けられる。その場合、家族手当は支給することになるのでしょうか。というご質問です。
質問者は遵法意識の高い経営者で、就業規則についても理解度の高い人です。
私としては、瞬時にこの条文はまずかったと悟りました。
雇用保険の各種給付は非課税です。
ですから、「所得税法上の所得」にはあたらないと考えることができますが、実態としてこの配偶者はそれなりの年収のある人で、収入だけで考えると103万円をはるかに超えるだろうと予想されます。
念のため、税理士事務所内で開業していて税務に明るい同期の社労士仲間に電話して確認しましたが、やはり非課税、でも社会保険の扶養家族にするときは、基本手当などは収入があるとみなされる、そのあたりは私も承知していましたが、この条文まずいよねなんて話をしているうちに、彼女も社会保険加入について関与先に出している文書に、雇用保険のことふれてなかったと気がついたという話になり、お互いに勉強になったねということで電話をきったのですが・・・。

家族手当支給の趣旨は、収入のない又は低収入の扶養家族がいるのは、それなりに生計費がかかるであろうから、会社として多少の援助をしましょうということだと思います。独身の人と比べて不公平という考え方もあり、最近は出さない会社も徐々に増えているようですが、中小企業ではまだ6割から7割の会社が出しているとする調査もあります。(東京都中小企業振興公社 「中小企業の賃金・退職金事情」)
収入の線引きをするのに、「所得税法上の扶養親族控除対照額」ははっきりしていて良い表現だと思いますが、雇用保険の給付については念頭にありませんでした。
雇用保険の給付のある場合も実態として収入があるとみなすなどの一文を入れるべきだったかもしれないと思い、早速関与先に電話をして説明をして、とりあえず、来週訪問して相談することにはしました。
雇用保険の給付があろうとなかろうと、配偶者が無給になったのだから出すべきと考えることも可能だとも思いますが、他の社員との公平性という点では問題があると思います。
実態として公的な制度からの支給があるのですから、収入があると判断しても条文の趣旨にはかなうのではないかと思います。
しかし、その会社は配偶者に対する家族手当が結構高額なので、やはり、早急に条文を手直しする必要はあると思いました。
実態として収入がある場合は労災保険の給付などもいっしょだなと思い、来週の訪問までにちょっと勉強しなくてはと思うのでした。

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