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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

マタニティハラスメント(2)

昨日、連合の「マタニティハラスメント」についての調査について記事にしました。
妊娠中や出産後に職場で様々なプレッシャーを受けた経験がある人がその調査では4分の1ほどいて、昨年調査したセクハラを受けた人よりも多かったとありました。
その他、マタニティハラスメントに対する意識調査のような内容となっていました。
記事を書いた後で、ちょっと考えたのですが、私としては連合が使っている「マタハラ」という言葉がなんとなくなじめないということもありますが、妊娠出産を理由とする不利益取扱は法律で明確に否定されていて、ハラスメントなどという前に違法行為です。
男女雇用機会均等法第9条第3項並びに施行規則第2条の2では、事業主はその雇用する女性労働者が妊娠・出産による様々な法律的権利を行使したことによる解雇その他不利益な取扱いをしてはならないとしています。
では、不利益取扱とはどういうものかということが、告示で出されています。(
参照)

この告示の第4の3の(2)に様々な例示があります。
これは、昨日の記事でご紹介した当ブログの過去記事にもありますが、解雇の他、期間雇用者の雇止め(契約更新しないこと)、正社員からパート、降格、減給、配置転換など、本人の望まない労働条件の変更などを正当な理由なく行う、評価を下げるなどが挙げられています。
その中に「就業環境を害する」という事例があり、これは、休業などの権利を行使したときに嫌な顔をするとか、何となく嫌味を言うなども含まれると解釈してよいと思います。働く環境としてそのような状況は本人にとっては害されていると考えることができるからです。
派遣労働者について、派遣先が役務の提供を拒むなどという事例も挙げられています。
派遣社員が今までどおり仕事ができているのに妊娠したり出産しことを理由として、派遣先は「他の人に代えて」などと言うことはできないし、言ったら違法ということになります。

昨日の調査結果では、マタニティハラスメントを受けたのは全体の25%となっていましたが、これは、現在在職中の人に行った調査で退職した人は含まれていないようです。
そうだとすると、何らかの不利益取扱を受けて退職した人、すなわち、職場でマタニティハラスメントを受けた人はもっと多いのではないかということが予想されます。
先ごろ、現政権が女性の活用について、育児休業を3年間取得できるようにする「3年抱っこし放題」などと発表しました。
前述の連合の調査では、妊娠、出産しても働き続けたいという人は78%あまりもいて、むしろ、抱っこし放題よりも子育てしながらキャリアを積みたいと考えている女性の方が多数派です。ただし、前述したように退職した人は含まれていなくて、在職している人が対象のため、余計そうなったかもしれませんが、そういう人にとっては、3年も仕事を離れることに不安を感じるのではないでしょうか。
だいたい、今ある育児休業さえ男性の取得率はとても低いですし、長時間労働を強いる会社が多い現実では、子育ても仕事もはなかなか実現できません。
とりあえず、現政権には、罰則を作るでも男性の育児休業取得率の高い事業所に報奨金を出すでもよいですし、今ある法律を守るように策を講じることの方が先決だと私は思います。

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