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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

県の研修会(1)うつ病と障害年金

昨日、県会の研修会に参加しました。


今年度最後ということもあったのか、定員300名の会場がいっぱいになるような盛況で熱気にあふれていました。コメンテーターとしてみえていた県会の顧問弁護士の方が「弁護士は研修会やってもこんなに出席しませんよー」とびっくりされていました。


内容は県会で毎週行われている無料労働相談にあたっている会員方の事例研究発表です。特定社労士制度が来年度からスタートするせいか、労働相談という分野について関心が高まっているのかなあという感じです。興味深い内容だったので、それをきっかけに私が勉強したことも含めて何回かに分けてご報告したいと思います。

労働相談とはいっても社労士会ということで年金についての相談も多いそうです。昨日はその中の障害年金についての相談の事例発表がありました。


配置転換により職務内容が大幅に変わり責任が重くなったことがきっかけで、うつ病を発症し入退院を繰り返し2年半ぐらいして退職した元会社員の家族からの相談です。退職後も投薬、通院を続けていますが症状があまり改善されず家事や身の回りのこともままならず、以前に労災が却下されているため、せめて障害年金はもらえないかという相談です。


労災の可能性がある事例ですが、限られた時間内の発表ということで、障害年金に絞って発表したという発表者側の説明がありました。


障害というと身体の障害を思い浮かべますが、精神的な障害で日常生活が正常にできなくなったような場合も対象となります。だいたいの目安としては、1級はベッド回りや室内ぐらいしか移動できない、2級の場合は日常生活の制限を受ける、3級の場合は労働が制限を受ける等ですが、医師の診断によりますのでいちがいに言えない面もあるようです。相談事例は元会社員ということですから、障害厚生年金の要件を確認しましょう。


①初診日(その傷病について最初に医師または歯科医師の診察を受けた日)が在職中にあること。それが絶対条件です。


②障害認定日(初診日から経過して1年6ヶ月経過した日またはその傷病が治ったか、症状が固定化した日)に障害等級に該当する。


③保険料の納付要件(注1)を満たしている。


(注1) ①初診日の属する月の前々月までの被保険者期間のうち、国民年金の被保険者期間がある場合はその期間の3分の2以上が、保険料納付済期間、または保険料免除期間であること。


②初診日が平成28年4月1日前の場合で、初診日に65歳未満の人の場合は初診日の属する月の前々月までの直近の1年間に保険料の未納期間がないこと。


簡単に言うと、3分の1以上の滞納期間がないか、直近1年間に滞納期間がないということ(65歳未満)が条件です。


ということで、相談者の場合は在職中に発症以来、入退院を繰り返していた時点で初診日から1年6ヶ月たった時に該当する可能性があったと思いますが、そのようなアクションを起こしていないみたいですね。


発表者は、事後重症(注2)というような捕らえ方をしていましたが、ずっと症状が続いていた場合は、1年6ヶ月の時点に遡って年金が受給できる可能性があると、最後の意見交換の場で会場にいらしたベテラン会員の方がおっしゃっていました。


(注2)事後重症 障害認定日に障害等級に該当しなかった場合でも、その後同一の傷病が重くなって障害等級に該当するようになった場合も障害年金を請求できる。(65歳の誕生日の前々日まで請求できる)


障害年金はかなり複雑ですが、一般の方が気をつけることは、初診日や症状をきちんと把握しておくということでしょうか。本人ができない場合は家族がメモをとっておくとかですね。申請する時に病歴の申し立て書を書きますが、身体の障害は比較的わかりやすいですが、精神障害の場合はみかけはわかりにくく、症状も人によりかなり違いますから、なるべく具体的に詳細に書いた方がよいそうです。


また、障害年金の場合医師の診断書が絶対条件ですが、やはり書き慣れた先生とそうでない先生がいるとのことで、診断書を頼む医師も選べる場合は選んだ方がよさそうです。


もしかして、該当するかもしれないと思われた場合は社労士会や専門の医師、社会保険事務所などで相談してみてください。


障害年金の額等は社会保険庁のHPをご覧ください。

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