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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

社員の指導についての会社の文書

会社にとってちょっと能力的に問題だなと思う社員がいた場合、辞めていただきたいと思っても解雇権濫用になる可能性がありますから、いきなり解雇できないというのが常識です。
まずは指導・教育をするわけですが、それについていつどのように行ったかをきちんと文書に残してくださいということは私もよく事業主さんに言います。
そのようなことが積もり積もっても改善されず、今後もその見込みはないだろうと判断するときに残された文書を根拠とすることができるからです。
そのような場合(指導・教育しても改善の見込みがない場合)はたいてい就業規則の解雇理由にありますから、そこで初めて解雇権を濫用ではなく正当に行使できる運びとなります。
購読している雑誌をぺらっと読んでいたら、ある弁護士さんがなんでもかんでも書面を残せばいいというものではないと書いていらして、へぇー、なるほどねと思いました。

ある会社で、1日中問題社員(ローパフォーマーとも表現していました)について監視して重箱の隅をつつくような細かい注意・指導をして書面を月に10枚近くも渡していた例があったそうですが、もし裁判にでもなった場合、そのような書面は「単に揚げ足をとってやめさせようとしている」証拠にしかならないとのことです。
確かに、指導・教育といってもやはり常識の範囲があるでしょうから、重箱の隅をつつくようなことを度々すると、昨日記事にしたパワハラとも言われかねません。
また、書面の内容が具体性を欠き、抽象的で感情的であり何をどのように改善すべきか伝わらない事例もあり、そのような場合も逆に会社側が具体的で的確な指導をしなかったという証拠になってしまうともありました。
会社として、何をどのようにしてほしいのか、問題点を指摘してまともな社員になってもらうのが目的ですから、そこを外してしまう指導書は無意味どころか、ひとたび裁判になった場合マイナス材料となってしまうおそれもあるということなのですね。

書面という形式、枚数やフォーマットではなくその内容が重要であると書かれていて、私も普段、メモ書きでもいいですから文書を残してくださいと言っている手前、一歩踏み込んで内容についてもある程度のお話をした方がいいのかもしれないと思いました。
弁護士さんの文章を読んでいると常に裁判になった場合を想定して、いかに有利になるようにするかを常に考えていらっしゃるようです。
私は社労士ですから、いかに裁判にならないようにするかが勝負ですが、人が人を教育するのは実に難しいのだろうと思います。
最終的にはその人に対して人として尊重した態度で接すれば、争い事にはならないですむのではないかと思いますが、やはり甘いでしょうか。

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