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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

同じ仕事なのに時給が違うのは?

以前過去記事にした判例の中で(過去記事参照)、気になる部分がありそれを取り上げた個人的な勉強会でもちょっとした論争になりました。
過去記事には書いていないんですが、この派遣社員の人は基本給を41万円としたうえで、1月の労働時間が180時間を超えた場合はその超えた時間につき1時間あたり2,560円を支払い、140時間を下回った場合は、その満たない時間分の賃金を1時間あたり2,920円控除するという契約をしていました。

2,560円の根拠は41万円を160時間で割ったもので、2,920円は140時間で割ったものです。実労働時間がだいたい140時間から180時間の中にあるので、その間は割増賃金などもコミコミで41万円支払いますという契約だと思われます。


変形労働時間制などを採用していない場合、法定ぎりぎりの時間数(1週40時間)は1月約173時間となります。(365日÷7日×40時間÷12月)
労働者側は、180時間にならなくても、この法定労働時間を上回る時間分の割増賃金は発生するとして未払賃金を請求しています。
今までの判例の考え方からもこの言い分は最終的に認められています。
固定的賃金の中に残業代を含める場合には、残業時間数を明らかにしてその時間を超えたら超えた分の賃金を払うという運用の仕方をしなければなりません。
超えた分が法定労働時間を上回っていれば割増賃金を払うことになります。

さて、私が疑問に思ったのは、180時間を超えたとき支払う額と140時間を下回ったとき控除する額の違いです。
同じ人が同じ仕事をしているのに、働く時間数により時給が変わるのは変じゃない?と単純に考えたのです。
裁判ではこのあたりは問題にはされていません。
契約の自由裁量の中という考えになるのかもしれません。賃金については、最低賃金を上回っていれば問題ないですから。
控除される額の方が大きいというところにもひっかかったのですが、その分時給が高くなると考えることもできるし、法的な問題はないのではないかという意見が出ました。私は最後まで納得はできませんでした。

確かに法的に問題はないかもしれない。でもなんか変という気持ちは残る。最近、法律的に問題がなければ何をしてもいいという考え方に疑問を持っています。
最後に依拠するのは法律なのだから、そういう考え方を否定はできませんが、なんとなく釈然としないという「感性」みたいなものも大事にしたいなと思う今日この頃なのでした。

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