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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

労働することに対するビジョンは?

有期契約を5年続けたら、申込みにより無期契約にするという労働契約法が改正になったばかりですが、政府はこれを10年にしたいともくろんでいるらしいと報道されています。
5年にするとその前で契約を打ち切るという例が続出して、かえって労働者が困るというのが理由らしいです。
10年とは、10年有期契約を続けなさいということなのかと絶句してしまいます。
政府は景気対策のためには中間層を増やしたいというようなことを言っていたと思いますが、これでは、労働者の格差は広がるばかりではないかと思います。
折りしも、派遣法の改正案も着々と進んでいるようです。
当ブログでは度々派遣という働き方は、高いスキルを持ち自らそういう働き方を望む一部の労働者に限るべきと書いてきました。

実際にはそういう労働者は少数派で、正社員になりたいのになれないために派遣社員に甘んじている人が多数派だと思います。
政府が改正を目指しているのは、現在の業種による派遣期間の制限をなくし、「人」を制限するというもので、人が変われば業種に関係なく派遣社員を使い続けられるようにするというもので、本来、臨時的な仕事や高度な専門性のある仕事に限られていた派遣を、ごく普通の仕事に使えるようにして、さらにそれを固定化してしまうというものです。
極めて企業よりの政策だと思います。企業が儲かれば社会も潤うと単純に考えているようですが、労働者の格差が広がり中間層がどんどん少なくなっていくと思います。

派遣というシステムの何が問題かというと、まず、労働者を「雇う人」(派遣元)と「使う人」(派遣先)が別だという弊害があります。もちろん、派遣先も使用者として労災の処理や、セクハラ管理措置義務などを法律上負ってはいますが、しょせん、派遣社員は派遣先にとって「他社の人」です。社会保険、労働保険などの負担はなく、雇い主としての責任は派遣元が負ってくれます。必要なくなれば派遣契約を打ち切ればよいだけです。
派遣社員もいわれのない差別やいらがらせを受けたりしても、契約をきられては困るので何も言えないということが起きます。
派遣元会社にとって派遣労働者を受け入れてくれる派遣先会社は「お客様」ですから、あまり相手の嫌がるようなことはできないし、言えないので、労働者に少々のことは我慢しろという指導をしてしまいます。

正社員と同じ仕事をしていても賃金は派遣元が決めますから、多くはアップを望めないし、キャリアアップも難しいということになります。
何よりも人を物のように貸し借りするなんて、おかしいのではないでしょうか?そのあたりは感性の問題になってくると思いますが、そういう働き方を固定化するようなやり方は私には感性が鈍いのでは?としか思えません。
労働者、特に若い人にとっては非常に問題のある働き方だと思います。
労働規制緩和というのであれば、その先にどういう社会を創りたいのか、それをまず語っていただきたいと思う今日この頃です。

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