FC2ブログ

おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

「業務委託契約」と労働者性

労働基準法をはじめとする労働法と言われる法律は、労働者を保護するということが大きな目的となっています。
もし、労働者でない人であれば、それらの法律適用対象外となり、労働法にある様々な権利がなくなるわけです。
例えば、業務上の災害にあっても労災の補償がない、失業しても雇用保険の補償がない、労働基準法が適用にならないので、労働時間、休日、休暇などの規制も受けない、最低賃金法の適用も受けないということになります。
先日、新聞の投書欄に「業務委託契約」で働いている50代の女性が投稿していました。事務職で週5日フルタイムで働くように言われ、年齢的に職を探すのも難しいと働き始めましたが、休憩時間もなく昼食ぬきで働いても、出来高払いで大した金額にならないというようなことが書かれていました。

労働法は常に実態をみて判断しますので、たとえ契約書に「業務委託契約」と書いてあっても働き方が労働者性が強ければ実態として雇用契約だとみなされます。
その判断のポイントは「使用従属性」とされます。
業務委託契約だとすると、独立した個人事業主という立場となりますので、自分の都合で仕事を断ることもできますし、相手方の指示命令ではなく自分の裁量で仕事をこなすことができるはずです。
この人が言われたとおりの時間に出勤して言われたとおりの仕事をしているとなると、使用従属性が高いと思われますし、仕事について自分の裁量がなく指示命令を受けて働いているとすると、かなり労働者性が強いと判断される可能性が高いと思います。

では、労働者だったとすると、事業主はどうしなくちゃいけないか。
当然、労働保険、社会保険の手続きが必要となります。労働時間、休憩、休日の規制も受けますから、休憩なしで11時間働くなんていうのはあり得ません。最低賃金も考慮して給料を決めなくてはいけません。
というわけで、投書した人もうすうす感じているように、事業主としての義務を果たしたくない、何とか人件費を浮かしたいということで、本来雇用契約としなくてはいけないのに、「業務委託契約」などとあいまいにしている可能性があります。
もちろん、仕事の実態の真実がわかりませんから、ここでは断定できませんが、そういう事業主さんはどう思ってそういうことをするのかなと思います。
私は、法律を守ってちゃんとやってます、と胸を張って言える方がどんなにか気分がいいと思うのですが。
法律守ってたらつぶれちゃうという人もいます。それならつぶれればいいんじやないかと私は思います。
社会に良い職場を提供するという企業の社会的責任を甘くみるような会社は、この社会にとって必要ないと思いますから。

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する