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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

有期契約労働者の本音

ある会社の有期契約社員の規程を作るために資料を集めていたら、連合が先ごろと言っても10月なのでちょっと前ですが、発表した調査結果が見つかりました。(参照)
今年4月の労働契約法改正の施行から6か月たったのを機に、モバイルリサーチ(携帯電話によるネットリサーチ)により週20時間以上働く有期契約者1,000名に対する調査結果です。
それによると、労働契約法の改正の目玉ともいえる無期契約への転換ルールについて、ルールができたことさえ知らなかった人が63.4%もいました。
改正された中で「不合理な労働条件の禁止」については、69.9%の人がルールができたことを知らないと答えています。
改正内容については厚労省のHPにあります。(
参照)
労働契約法はまだまだ新しく(平成20年3月より施行)もともと認知度が低いのですが、モバイルリサーチに応えるような比較的情報に敏感と思われる人でもそうですから、一般的にはかなりの認知度の低さということが窺われます。

改正後に契約内容がどうなったかについては、今まで上限がなかったが新契約では契約期間に上限が設けられた11.9%、これまでよりも短い期間での契約を求められた6.2%と、数値は少ないですが、法改正がマイナスの方向にいってしまった人もいるようです。
数値が少なかったのは、今年の4月から5年のカウントが開始されるため、企業側も今後の動向を見極めている最中ということがあるかと思います。
敏感に反応した企業もあるということでしょう。

正社員との格差については、賞与がない(57.0%)、退職金がない(81.7%)となっています。
ちょっと驚くのは食堂の利用ができない(11.9%)、休憩室が利用できない(4.3%)というのが少ない数値ではありますが、あるということです。
有期契約者の中には正社員より短時間で働く人、いわゆるパートタイマーも含まれていると思いますが、パート労働法(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)では、食堂、休憩室、更衣室の3点が限定列挙で利用できるように配慮する義務を事業主に課しています。
福利厚生施設での差別をできる限り減らすという趣旨ですので、パートに限らず事業所で働く労働者全員に配慮していくのが妥当でしょう。
同じ職場で働いていてそのような差別は差別される側にとつては非常にいやな気分でしょうし、正社員との溝を深め、正社員側の差別感情を助長する恐れもあると思います。
労務管理という点でははなはだよろしくないと思います。

有期契約者の不利益はまだまだあります。
有給休暇についてもあることは知っていてもアルバイト、契約社員なのにと思われそうでとりずらい(18.6%)、正社員がとっていない(9.5%)、業務に支障がでる(13.4%)、申請したがダメと言われた(9.5パーセント)契約更新に影響がありそう(7.4%)と、有給休暇については、正社員も含めてとりずらい職場が結構あることがわかります。

冷遇されている有期契約者ですが、「正社員より真面目」(48.7%)、「仕事をする能力が正社員より高い」(21.2%)と誇りを持って仕事をしている人もいます。
多分、パートタイマーの人だと思いますが、自ら進んで有期契約を選んだ人が51.0%いますが、正社員になれなくて仕方なくなった人(35.1%)のうち73.5%が今後正社員になりたいと望んでいます。
職場への不満は給料が安い、上がらない、評価されない、正社員がちゃんと働いていない、パワハラがあるなどですが、今後、若い人が減っていく中で確実に人材が不足するのですから、企業としては優秀な人をしっかりと確保していく必要があります。
正社員への転換制度などを充実させて、少しでもモチベーション高く仕事をしてもらうような労務管理が必要になってくると思います。
企業関係者にも労働契約法はまだまだ浸透していませんが、今後、職場での不合理な差別などが問題になってくる可能性もあります。有期契約の人が不満を持つような職場環境は、正社員にとっても働きにくいはずです。
企業としては、有期契約者に対しての処遇が正社員と比べて不合理ではないか常にチェックしていく必要があると思います。

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