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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

長時間労働はよくないことを知るべし

今年ブラック企業とのレッテルを貼られてしまった居酒屋チェーン企業が、自殺した社員の両親から提訴されたということが昨日報道されました。
入社2か月で自殺したのですが、過重労働だったとして労災が認められています。会社側が調停を申し立て両親と話し合いをしていたそうですが、不調に終わり両親が損害賠償を請求して提訴したと報道されています。
遺族側が報道関係者に明らかにした資料によると、1日8時間、週2日の休みありという条件で入社したのに、労基署に認定された労働時間は月140時間とかなりのオーバーワークだったようです。
また、休日にはこの会社が経営する高齢者施設等でボランティアを強要されたり、リポート提出を求められたりして、2か月で4日しか休んでいないそうです。

現在、国会議員となっているこの会社の創業者に対して、私はそんなに悪い印象はありませんでした。しかし、報道によると、自分の書いた250ページぐらいある「理念集」を丸暗記することも強要されていたというような話を聞いて、ちょっとびっくりしました。
人は自ら主体的に行動するときが最も能力を発揮できるはずと私は信じているので、丸暗記など意味がないと考えているからです。
それはともかくとして、今朝テレビの情報番組でキャスターの男性が「精神的な病気というのは個人差もありますからね」と言っていました。
入社2か月で適応障害となり自ら命を絶ってしまったということで、「この人はちょっと脆かったんじゃないの?」というのが一般的な人が感じることかもしれません。
しかし、経営者や企業関係者はそんなことを思っていては鈍感すぎます。
「ストレス脆弱性」という観点からは、「幅がある以上最も弱い人を基準にするように」との裁判例もでているのです。(
過去記事参照)
今や、長時間労働は心身をむしばむというのは常識です。だからこそ労災に認定されるのです。労働時間の管理はしっかりと行い、社員の体調にも配慮が必要です。
それは法律的な義務でもあります。

遺族側資料によると、自殺した社員は店長に心身の不調を訴えています。店長は「ちょっと疲れてるのかもしれませんね」などと言っていたそうです。
会社側がある程度はこの社員の不調について把握していたとしたら、裁判では、それに対してどういう措置をとったか厳しく問われることになるでしょう。
会社には、職場環境を整え社員の安全に配慮する義務があるからです。環境とは物理的な面だけではなく、労働時間、人間関係などいわばソフト面も含まれます。
その会社で労働していることが原因となって心身が不調になった社員を、会社はほったらかしにしておくわけにはいかないのです。

そんな会社やめなさいと私なら言うかもしれませんが、わずか2か月という短い期間ですから、ご両親も何もわからないままに不幸な結末となったのかもしれません。
渦中にいる本人は、案外、自分の状況を客観的にみることができなくなっている場合があり、頑張りすぎてしまうということもあるかもしれません。
長時間労働は心身のためにならないということを、経営者は肝に命じて労務管理を行っていただきたいと思います。


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