FC2ブログ

おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

高速バス運転手の過酷な状況

3日朝、北陸自動車道のサービスエリアで、高速バスが停車中のトラックに衝突して運転手と乗客一人が死亡し、乗客20人余りの負傷者を出した事故が大きく報道されています。
昨日ぐらいから、事故当時の詳しい話や運転手の勤務状況なども報道され始めました。
その中で、運転手は11日連続して勤務していたが、法律では2週間に1日休めばよいことになっているので、法的な問題はないと報道されています。
バスやタクシー、運送業等の自動車運転手の労働時間については、通常とは違っていて、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」というのが平成12年に労働省から告示として出されています。
運送業などでは倉庫での待機時間や深夜も走り続けるなどがありますので、労基法にある1週40時間、1日8時間の労働時間をあてはめるのは無理があるということなのでしょう。
この基準については、以前、私も必要があって熟読したことがあるのですが、とても分かりにくいです。
まず、労働時間については、「労働時間+休憩時間+その他使用者に拘束されている時間」を全部ひっくるめて「拘束時間」として、最大16時間とするが車庫待ち等でいくつかの要件にかなえば、そうでなくてもよい、など、一度読んだぐらいではさっぱりわかりません。

バス運転手の拘束時間の限度時間や運転する時間、休息期間(拘束から解放される完全に自由な時間)は決められていますが、いくつかの特例がありそこから外れてもよい場合もあります。
報道されている「休日は2週間に1度でよい」という根拠が私にはよくわからないのですが、休日労働について1か月の最大拘束時間(労使協定により最大322時間)を超えなければ、2週間について1回を超えないという条項があります。
2週間に何度かある休日のうち、拘束限度時間の中で1回は働かせてもよいと私には読めるのですが、バス会社も報道でも法的に問題はないと言っているのでそうなのでしょう。

そういうわかりにくい労働時間はさておいて、たくさんの乗客を乗せて深夜高速道路を走り続けるバス運転手の心身の疲労は相当だろうと想像されますが、前述のように11日連続勤務していたとか、それは他の人も同じような状況だったとか、年収400万円ぐらいが普通で無理をしてでも走らなくては生活ができないなどという話がメディアから聞こえてきます。
走らないと稼げないので、なるべく走るために少々体調が悪くても無理をしてしまう場合もあるそうで、業界の構造的な問題があるようです。
昨日、この事故についてラジオであるコメンテーター(新聞社の関係者)が、11日連続勤務が法的に問題がないと言っても普通に考えれば無理な働き方だ。たくさんの乗客の命を預かっているのだから、法律を変えるなどした方がよいと語っていました。
その必要はあると思いますが、バス運転手の賃金はどのぐらいが適正かも同時に考える必要があるでしょう。
乗客も安ければいいではなく、安全に走るにはある程度のコストがかかるということを理解しないといけないのだろうと思います。

そして、万が一、この事故のようなことに遭遇した場合はどうしたらよいのか。
まずはサイドブレーキを引く、運転手が座っているから、ブレーキは踏めないだろうし、無理やりどかして踏む?無理ですよね。
昔、昔、自動車教習所でブレーキが効かなくなった場合の止め方として、土手のようなところがあれば(フェード現象を想定していたため山道だと仮定している)そこに少しずつぶつけて減速させるなどを習ったことを思い出しました。でも、大きなバスを、しかもぶつける場所なんてない場合はどーすんの?
やはり、何等かの安全装置をつけてもらうしかないのだろうと思います。

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する