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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

客観的事実の報道

このところ「日本のベートーヴェン」と言われた作曲家が、自分では一切作曲していなかったとか、「リケジョの星」と騒がれた女性研究者が中心となって作成した論文に、写真の使い回し、他の論文の無断引用、実験結果についての記述が論文中と再現実験をしたときの結果と違うなど、いくつかの疑問点があり、共同研究者が論文取り下げを呼びかけるなどの異例な事態となったりのニュースがありました。
いずれもメディアで本人の業績というより本人の周辺事情を大きく取り上げたというところで似ている感じがします。
作曲家ならその曲そのものを客観的に評価すればいいし、科学者なら作成した論文や行った実験等について客観的に評価すればいいのだと思います。
そんなことを思うのも、関与先でちょっとした問題があり、私が担当者に「感情的になってはだめですよ。客観的事実をみて、会社として客観的事実を積み上げることです。依拠するのは法令と就業規則です」なんてことを言い続けたからです。

何事も言い続けるというのは結構効果があるものです。関与先担当者も感情的な思いと客観的事実は違うということを理解してくださって、私の作成したいろいろな「合意書」「同意書」などを受け容れ、粛々と進めてくださっています。
一口に「客観的事実」といってもこれが案外難しい場合があります。
前述の女性研究者にしても「白衣ではなくおばあちゃんからもらった割烹着を着て研究している」というようなことが大きく報道されました。
それは別に嘘ではなく、事実なのでしょう。だから、客観的事実なのだろうか。しかし、彼女の研究成果とはあまり関係のない事情であり、考えようによってはどうでもいいことです。
メディアというのは、その人の業績ではなくその人の人間性を伝えたいという思いが強いらしく、周辺のエピソードを取材しまくる感じです。
受け手の側もきっとその種の情報がほしいだろうと思っているようです。この人、こんなことしてます、あんなことしてます。と業績と関係ない情報の押し売りをしてきます。
これは、科学者だけではなく、アスリートに対してもそうですね。アスリートはアスリートとして評価されるべきなのに、家庭の事情や個人的事情をたくさん報道してくれます。

テレビで論文取り下げを求めている共同研究者にインタビューしているところをみましたが、
この女性研究者に対して信頼がなくなりましたか?などと質問して、真面目そうな共同研究者がかなり返答に窮して困った顔をしていました。
「そんな質問は関係ないだろ!」と思わず私は言っちゃいました。
それは、その人の感情面の内心の問題であり、関係ない第三者にいちいち発表することではありません。論文取り下げについては、疑問点について客観的事実をあげて説明したわけだから、それについての質問をするべきであると思ったからです。
冒頭にあげた二つの出来事で、メディアも少しは反省して報道の在り方を考えていただきたいものだと思ったのでした。

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