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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

「大介護時代」に備える対応を

昨日のテレビニュースで国民の4人に一人が65歳以上になり、超高齢化社会が始まっていると報道していました。今後、というよりすでに今、介護を必要とする高齢者をどのように支えていくかが問題となっています。年齢だけではなく病気で介護が必要になる場合もありますから、それは私たちみんなの問題だとも思いますが、私自身は、自分がそうなったときのことをなるべく考えないようにしているというのが本音です。(それではいけないとわかってはいますが)
朝日新聞の生活面で週に1回「大介護時代 働きながら」という特集が組まれていて、今日はもう5回目とありました。
私は時々しか見ていないのですが、今日の記事は、介護しながら働くのは制度が整っているはずの大企業でも難しく、経営者の意識さえ強ければ中小企業の方がむしろやりやすいらしいということを語っています。

実例としてでていたのはある大手企業に勤めていた40代前半の男性Aさんの話でした。
10年ほど前に父(現在60代後半)に転移もある胃がんが見つかり、本人の強い希望により自宅療養することになり、母と二人で介護することになりますが、制度としてちゃんとあるのに会社の理解が得られず、結局退職してしまいます。「ある」と「使える」は違うという本人の話が掲載されています。
大企業ではコンプライアンスが進み、当然、介護休業なども取得できることにはなっていますが、現実にとろうとすると、「前例がない」「利益の責任はどうなる」などの後ろ向きの姿勢でらちがあかなかったそうです。
その後、Aさんは別の会社に勤めますが、ここでも同じ勤務地に勤め続けられるはずだったのが、入社後数か月で転勤を打診されるなどして結局1年足らずで退職してしまいます。
Aさんは、「会社ってなんなんだ」という不信感をもってしまいますが、その後知人を介して地元の社員数20人あまりの電気設備工事会社に就職します。

就職する際、「今は介護がメーン」「早退するし遅刻もします」と伝えました。社長は介護などの事情を抱えた人でも能力を活かして働ける職場を作りたい、それが経営にもプラスになると考えていて、それを実現してほしいとAさんを総務部課長として迎えます。
Aさんは、介護しながら働き続ける仕組みづくりに取り組みます。
「介護をしている」と届け出た社員については、1時間程度の外出を無届で認め、病院の支払い、市役所への届など細々した用事を簡単に済ませることができるようにしました。その他、業務を2人担当制にして、どちらかが休んでも対応できるようにするなど、介護を支援する社内制度を作り、すでにそこで5年も働きつづけているそうです。
奇跡的に回復して現在小康状態にある父と過去の話をするときもあるそうですが、自分がイライラしていたときには、父の気持ちを理解する余裕もなかったと思い、介護する側が追いつめられると介護される側にも悪影響で、働く環境は大事だと思っているそうです。

育児は時間の経過とともに終わりますし、誰でもが必ずするというものでもありませんが、介護は天涯孤独な人を除けば、誰でもが必要になる可能性があります。そして、終わりが見えない場合も多くあります。
そのようなときに、会社がほんの少しでも理解して弾力的な仕組みを作っていれば、人材の流出も防ぐことができます。
慣れた職場で慣れた人に働いてもらうのは労使ともにメリットがあるはずですから、「大介護時代」に備えての仕組みづくりは大切だと思いました。

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