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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる12年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

パート労働法のさらなる改正

それまで努力義務ばかりだったパートタイム労働法(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)にいくつかの義務規定が課せられ、大幅に改正されて施行されたのが2008年4月1日ですから、もう6年もたちました。(過去記事参照)
中でも、当時「目玉」となったのは正社員と同じ仕事をしているパートタイマーは正社員と同じ待遇をしなければならないという点ですが、厚生労働省から指針が出され、該当するパートタイマーは数%(その後の調査でも5%という数字がでている)ということがわり、だいぶトーンダウンしてしまいました。しかし、一部企業ではパートタイマーの待遇改善や正社員登用の道筋づくりにつながった動きもありました。
法律改正はけして無駄ではなかったと思います。今月さらなる改正について公布されました。施行日は公布から1年以内ということで、まだ決まっていません。
やはり、トーンダウンした部分を少しどうにかしようということなのか、その部分も改正の一つとなっています。

正社員と同視できるかどうかをみるために1.職務の内容が正社員と同一 2.人材活用の仕組みが正社員と同一 3.無期労働契約を締結している との3点の条件のクリアーが必要なのが現在の状態です。このうち3.を外して、1.と2.が同一であれば正社員と全ての待遇を同じにしなければならなくなりました。
これで何が変わるかなという疑問がありますが、パートタイマーの場合は、ほとんど6か月とか1年とか有期雇用契約をしている場合が多いですから、その1点だけで、仕事の内容など関係なく「正社員と同視できない」としていたのを、仕事の内容、人材活用の仕組みのみを問題にしなければならなくなったということになります。
小さな事業所などでは、転勤や昇進という人材活用の仕組みもはっきりしていない、パートと正社員の責任の度合いも曖昧という場合があるかもしれません。そのような事業所では、注意しなくてはいけないと思いますが、残業時間や、クレーム対応、決算権限など、様々なハードルを超えるような指針が出ていますので、なかなか「正社員と同視」というようにならないのではないかなと思います。

そもそも、期間の定めのある契約について、仕事の内容(臨時的か否か)、契約回数や継続している期間の長さ、契約管理の状況、雇用継続の期待を持たせるような言動の有無、他の同様な社員の状況など総合的にみて無期契約と同視できる場合があるとしている裁判例が出ていますので、長く勤め続けているようなパートタイマーの場合、形式上有期契約だからといっても、無期契約と同視される場合があります。ですから、私は3.を外すことにあまり大きなインパクトは感じません。
その他の改正事項も、仕事の内容、人材活用の仕組み、その他の事情を考慮して不合理な待遇はしてはいけないとか、雇い入れの際の説明の義務化や、相談体制の整備の義務化など、雇用管理という面からは、あったりまえと思える内容ですが、つねづね私自身が言っているように、やはり明文化されるのは大きいと思わなくてはいけないでしょう。

昨日のNHKスペシャルで若い女性の貧困問題を取り上げていました。多くは親からの連鎖ですが、正規の職につけずパートタイマーになると、食べていくのがやっとで子どもの教育など手が回りません。パートタイム労働法を改正するのであれば、同一労働同一賃金、または、パートタイマーでも正社員の8割ぐらいの所得になるような賃金設定の義務づけなどが必要なのだろうと感じています。

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