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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

育児のための短時間勤務のときの手当減額

連休明け後、私事でちょっと忙しかったり、仕事でも考えなくてはいけないことなどができて、久しぶりの更新となってしまいました。
昨日、所属する社労士会研究会で話題になったことをちょっと書いておこうかと思います。
現在、育児・介護休業法では、3歳までの子を養育する労働者が請求した場合は、短時間勤務を認めなければなりません。
法的には、一日6時間勤務の措置を作り、それ以外に会社の実情に応じて、正規の就業時間より短い時間帯で労使で取り決めて働くことができることになっています。
7時間や7時間半でもよいということです。
その場合の賃金は「ノーワーク・ノーペイ」の原則に従い、減額してもよいと考えられています。基本給は働かなかった時間に見合って減額するとして、では、各種手当はどうでしょうか。

実は、今、私の関与先で育児・介護のために社員が始業時刻、終業時刻をずらすことが可能にできるように就業規則の改定を考えています。
法定要件を拡大して、小学校卒業ぐらいまで対応するための改定です。
個別に対応した例があるのですが、今後、全社的に考えたいとのご相談があり、それでは就業規則、育児介護休業規程、賃金規程などの見直しをしましょうという話になっています。
昨日の研究会でも話題となったのですが、私としては、各種手当については手当の性質に応じてだろうなと思っています。
例えば、短時間勤務になっても通勤はするので、通勤手当は減額できない。役職手当、家族手当などはどうか。役職手当はその職位に対してだすもので、働く時間についてだすものではないと考えれば減額できない。家族手当も家族がいることについて出しているのだから減額できないとも考えられる。そう考えると、ほとんどの手当は減額できなさそう。

しかし、これを契約総論的に考えるとどうだろうか。
最初、この労働時間で働いてください。ついては、これだけの基本給と手当を出しますという契約をするわけです。
契約の中の労働時間が減ることになった場合、それに見合って各種手当も減額してもよいのではないかとも考えられるのではないか。と私は思い、メンバーに聞いてみましたが、明確な答えはでませんでした。
あるメンバーが助成金がらみで労働局にその問題について確認したところ、通勤手当を減額するような会社には助成金は出せないが、その他の手当は減額しても助成金は出す、しかし、もし減額しなかったら、素晴らしい会社ですねと言われたそうです。
うーん。行政当局は契約総論的な考え方をしているのかなとも思いますが、これは、結構難しい問題をはらんでいるような気がしました。
さて、関与先ではどうしようか。悩ましい問題です。
[管理人注]  賃金は労働の対償ですので、通常、「実費弁償的なもの」「福利厚生」などは含まれないと考えられますが、労働協約、就業規則、労働契約で明確に規定しているものは「労働の対償」として使用者に賃金同様の支払い義務が生じるとする行政解釈があります。退職金について同様の判例もあります。それらは、労働者に支払うということが前提の判断で(労働者を保護する方向で出された判断)、減額するときではないので、どのように考えるか迷うところです。

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