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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

新しい労働運動の形とは?

昨日は29日で「ニクの日」だからストライキをしようという呼びかけがネットで広がり、注目を集めたという記事が今朝の朝日新聞に掲載されていました。
ある牛丼チェーン店の従業員に対する呼びかけが先週から広がり、結局ストライキは行われなかったそうですが、一部ジャーナリストの間では「新しい形の労働運動になるか?」との声もあると報道されています。
このチェーン店に限らず、現在、外食産業、特に24時間営業などのチェーン店では人手が足りず、休業したり、営業時間を短縮したりしている店が相次いでいるということがこのところ言われています。
朝日の記事によると、件の牛丼チェーン店のあるアルバイト店員は午後10時から午前9時の時間帯は一人勤務で、接客、調理、清掃、在庫や金銭管理、翌日の仕込みまですべて一人でこなすそうで、それが本当だったら大変な激務だし、私にはとてもできないなと思います。

アルバイトだから、多分、時給でそれほど待遇はよくないのではないかと想像されます。彼は「接客が好き。ただ人間らしい働き方がしたいです」と語っていたとあり、深夜時間帯はお客さんがまばらにはなるのでしょうが、一人でなにもかもでは、多分行きたいときにトイレにも行けないような状態だと思うので、確かに人間らしい働き方とはいえません。
彼の年齢は39歳とありますから、就職氷河期世代でしょうか。外食産業は非正規雇用に甘んじるしかない若者たちを使って利益を上げてきたのだろうか。
しかし、おごれる者は久しからず。
ブラック企業と悪評がたったある居酒屋チェーン店の過労死事件以来、外食チェーン店の劣悪な労働環境が少しずつ明るみに出ています。
そうなると、アルバイトとして働くのも敬遠されてしまうという状況になりつつあるのでしょう。

しかし、「ストライキ」は労働者に認められた権利ではありますが、労働組合法と労働関係調整法に規定があり、労働組合活動として行うのが前提です。しかも、労働関係調整法では、当事者が直接の協議や団体交渉により双方の主張の不一致の調整に努力することを求めています。
ですから、労働条件に不満がある場合は、まずは使用者側と交渉するのが第一ステップです。
それをしないでいきなりストライキは現行の法律の枠内では難しいのではないかなと思います。
新聞記事にもありましたが、個別に「ストライキ」と称して仕事をしなかった場合は、単なるさぼりでしかなくなってしまいます。

今、労働組合の組織率は17~18%と言われ、多くの企業ではないのが当たり前のような状態です。しかも、正規雇用者が中心で非正規雇用者を救い上げる組合は企業内にはなかなか生まれません。
若い人たちにとって、労働組合というと、なんか活動を強要されるのではないか、政治的なイデオロギーに引きずり込まれるのではないか、土、日も駆り出されそうとか、そこまで具体的ではないにしても、「なんかめんどくさそう」というような負のイメージがあるのかもしれません。
労働者が団結してみんなでよくなろうというのが労働組合活動の出発点だったはずです。現状のように、本当に救われなければならない労働者が救われないというのは、法整備も含めて考えていかなくてはいけないことだと思います。でも、もしかして、法律の枠など軽々と飛び越えて、ネット空間で新しい形の労働運動が生まれるかもしれないと、ふと思った新聞記事でした。

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