FC2ブログ

おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

社員の特許が会社のものになるらしい

政府は、社員が仕事で発明した特許を現行の「社員のもの」から「会社のもの」にあらためるように法律を改正する方針を固めたと報道されています。
昨日の残業代0もそうですが、企業よりの政策をどんどん押し進めていくようです。
特許法では、職務に関する発明を「その性質上当該使用者の業務範囲に属し、かつその発明をするに至った行為がその使用者等における従業者等の現在又は過去の職務に属する発明」と規定しています。
会社の設備、資金、補助者などを利用して業務としてなされた発明と考えることができますが、判例では、会社の指示とは関係なく会社の設備を使って発明したことも職務発明としたものがあります。
そのような発明により取得した特許は、社員ひとりの力で成し遂げられたものではなく、使用者からの資金、資材、設備、人員等の提供により成し遂げられると考えられますので、「相当な対価」により会社が特許の権利を譲り受けることができます。

そのような考え方は、発光ダイオードの発明者が起こした訴訟でも裁判所が示しています。もともと、多くの職務発明は、会社側に技術や設備等の蓄積があり組織として発明がなされていると考えることができますので、発明者一人の力だけではできなかったということだと思います。
私は、時々、社労士仲間から「鈴木さんて労働者寄りですよね」と言われることがありますが、(自分ではそんなことは考えたことがありません。常に法律に依拠して考えているつもりです)この職務発明に関しては、労働者ではなく会社に権利をあげてもいいのではないかなと以前から感じていました。
もちろん、発明者にはそれなりの報奨金や会社がそれにより得た利益の何パーセントかをあげるというような条件でです。

相当な報奨金がどの程度かある程度明確にならないと、労働側の言うように労働者のモチベーションが下がるということがあると思います。しかし、脱サラして独立事業者となった人はよくわかると思いますが、組織にいるからこそできることはたくさんあります。会社にいるときは気がつかないのですが、会社というバックがなく個人になるというのはなかなか大変です。
発明のための資金、設備、補助者、どれをとっても個人で準備するとなったら大変であり、組織にいるからこそそれらが与えられ好きな研究ができるということは、実際に多くの研究者は理解しているのではないでしょうか。
特許法は、社労士の専門外ですが、ある会社の就業規則を作ったときに、その会社がいくつかの特許を持っていて、今後も開発は続けていくということだったので、あれこれ勉強しました。
冒頭のニュースはそんなことを思い出させてくれました。
今、手許にある当時作った職務発明に関するファイルを眺めながら、勉強したことはすべて私の財産だなあと思うのでした。

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する