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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

多様な正社員はいいけれど

政府はこのところ、盛んに「多様な正社員」を推奨していて、短時間や、職種限定、地域限定などの正社員制度をもつ会社も大企業を中心に増えているようです。
厚生労働省の調査では、制度を導入している企業の理由は、優秀な人材確保、従業員の定着を図る、ワークライフバランスの支援と、並んでいますが、その後に多いのが、「賃金の節約のため」とか、「賃金以外のコスト削減」とか、「繁閑の差に対応するため」などという理由が並んでいます。
割合としては、上の三つに比べて少ないので、そう問題にすることもないとは思いますが、職種限定や地域限定で賃金を減らすのは、私はちょっと違うのではないかなと思っています。
短時間勤務などで、減った時間分の賃金を減らすのは問題ありません。地域限定も職種限定も会社はどこでも行ってくれて、何でもやってくれる人がいいのだから賃金減らしても当たり前ということなのでしょうが、賃金というのは、会社の言うことなんでも聞くから高く出すではなく、会社の業績に貢献するから高くだすわけですよね。

そうであるならば、地域限定、職種限定で働いたって会社の業績に貢献する人はたくさんいるでしょうし、というより、むしろ、地域や職種の中でかなりのエキスパートもでてくる可能性があります。
あちこち異動している人よりも、その地域、その職種だったら誰にも負けない、その人がいないとその職種、その地域は回らないぐらいの勢いの人が出てくるかもしれません。
以前、ある企業の地域限定正社員制度が発足したときに、限定正社員は最初からそうでない正社員の8割ぐらいの賃金、それでも希望する人は十分いると報道されていました。
そのときは、そんなもんかとあまり気にしませんでしたが、今般、ある関与先で短時間正社員制度の規程を作ることになり、限定正社員について考える機会がありました。

短時間で働く人の場合は、減った時間分の賃金を減額することはいいとして、それ以外に不利益な取り扱い(人事考課で低い評価にする等)をしないのが原則だと思います。
私は、今般作った規程にも、「会社は短時間勤務となったことだけをもって本人に不利益となる人事評価は行わない。」とする条文を入れて了承してもらい、とてもよかったと思っています。
会社は、会社の意のままになる社員より、その人が与えられた仕事について、どれだけ意欲をもって取組み業績をあげたか、回りに対する影響なども加味して評価すべきだと思います。
だから、地域限定だからと2割も減額するのはおかしいのではないかと、今なら思います。賃金体系は同じにして、どこでも異動する人については転勤手当などを出してカバーする方が私はすっきりします。
賃金減額のために限定正社員制度を利用しようと考えるような会社は、結局うまくいかないのではないか、「経営者は社員のためになることをまず考える」という「稲盛哲学?」が中国の一部経営者の間で人気があるとの昨日のNHKの番組を見て、そんなことを考えたのでした。

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