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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

育児の道は険しく ママさん客室乗務員の裁判

育児介護休業法では、小学校就学前の子を養育する労働者が請求した場合は深夜業を免除しなければならないという規定があります。(同一の事業主に1年以上継続して雇用されている等のいくつかの条件があります)


しかし、その間の賃金などの労働条件についての規定はありません。そのため、深夜業務の免除を申し出ただけなのに、業務全体を減らされ賃金が大幅に減少したとして、賃金差額分の支払を求める裁判の判決が26日、東京地裁でありました。(参照)


3000万円の支払い要求に対して、1500万円の支払命令が出ました。


原告のJAL客室乗務員4人は、育児のため遠隔地を避けて日帰り便での勤務を選択できる「深夜業免除制度」を利用していましたが、会社側が2003年から運用を変更したため、月に1~2日の勤務しか割り当てられず、収入が激減しました。その間の経緯については、日本航空客室乗務員組合の声明があります。(参照)


判決では、原告の労務を提供する意思や能力があることを認め、会社側の深夜以外の時間帯の労務の提供を拒否するのは不当としました。しかし、原告側が主張する地上勤務への振り替えなどは、会社側の負担が過大になるとして退けました。


産後休業には健康保険の出産手当金、育児休業には雇用保険の育児休業給付がありますが、短時間勤務を選択したりして働き続ける人には収入減少に対して何も保障がないのですね。「働いていない分の給料は出さない」、それは間違っていないのですが、育児がなければもっと働けるのにという思いを女性が感じているとしたら、少子化はいつまでたっても解消されないでしょう。


育児介護休業法では、育児休業を利用しないで働き続ける労働者のために、①短時間勤務制度 ②フレックスタイム制 ③所定労働時間を変更せずに始業、終業時刻を繰り上げ、又は繰り下げ ④時間外労働の免除 ⑤3歳に満たない子のための託児施設の設置やこれに準ずる便宜供与 のいずれかの措置を義務付けています。しかし、それによる収入減少に対してのカバーは考えられていないのですね。


私は個人的には、できれば子供が小さいうちはしっかりと子供と向き合って「お母さん」をやってほしいなと思います。長男の出産の時は妊娠7ヶ月まで会社勤めをしました。「会社は私が辞めてもつぶれないけれど、息子の母は世界中で私しかいない」と思って仕事を辞めました。その後長女が生まれた時、お天気のいい日に縁側に座り、青空の中に白いオムツ(当時は布オムツでした)が干されて風に揺れているのをながめながら、「これが小さな幸せってやつ?」などと思ったものでした。


そんなゆったりした時間を経験するということは、人生でプラスにこそなれマイナスにはならないと思います。だからと言って私は誰もかれもそうしろとは言いません。人にはそれぞれの事情や考え方があるのですから。実際、働き続けなければ暮らしにも困るという場合もあるでしょうし。


「育児はなんか損だ」という気分だけは何とかして払拭したいですね。働き続ける人にもゆったりとした気分で育児も仕事も頑張ってもらう、仕事をやめて育児だけをしている人にも孤独にならないような配慮、将来仕事に復帰したい時にはできるという保証がある等の措置が必要だと思います。

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