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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

パートタイム労働法の新設条文

今年改正されたパートタイム労働法(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)の施行日が来年4月1日と決まりました。
今年も足立区におじゃまして昨年同様にパートタイム労働者のための労働法講座の講師をさせていただきますが、9月の半ばの本番に向けて資料の整理など暇を見て始めたところです。(
昨年の模様は過去記事にあります)
改正についても当然資料に加えますから、厚生労働省のHPから新旧対照表や「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律」の条文をダウンロードして、眺めています。
所属する社労士会の研究会でも、この改正について原稿が提出されたことがあり、以前にも一通り読んではいるのですが、自分が主体となって資料を作るとなると、また、責任の重さを感じながら読むことになります。

厚生労働省としてアピールしたいのは多分新設される条文の一つである8条の「短時間労働者の待遇の原則」でしょう。
「事業主が、その雇用する短時間労働者の待遇を、当該事業所に雇用される通常の労働者の待遇と相違するものとする場合においては、当該待遇の相違は、当該短時間労働者及び通常の労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下「職務の内容」という)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して不合理と認められるものであってはならない。」
現行法でも、①職務内容、②人材活用の仕組み、③無期契約であるの三点が正社員と同一の短時間労働者には正社員と同じ待遇としなければならない。という条文があり、仕事や権限、責任の度合い、昇進、異動など、すべて同じ短時間労働者について、正社員と同じ労働条件にしなさいという規定はあります。(改正法では③が除外される)
しかし、正社員とすべてが同じ短時間労働者はほとんど存在せず、結局、この条文があっても該当者がめったにいないのが現状です。

短時間労働者の場合、責任の度合いや権限の度合いが正社員より軽い場合がほとんどですし、残業するかしないか、転勤があるかどうかなどでも違いますから、厚生労働省の調査でも結局該当者は2%前後のようです。
というわけで、やはりパートタイマーを軽んずる傾向はなかなか解消されないことになります。
ここで、念押しするように前述の新設条文がでてきて、ハートタイマーの待遇に関する原則的な考え方、同じ仕事、同じ責任、同じ権限なら同じにすること、さらに、差をつける場合も、仕事、責任、権限その他を考慮して、「不合理であってはならない」としています。
ですから、仕事内容その他の違いに見合ったバランスのよい待遇にしなければならないということなのでしょう。
「パートだから」では通りませんし、著しく賃金が違うのに仕事内容や責任の度合いがあまり変わらないという場合も問題となってくるでしょう。
はっきりとした明確な違いがあり、それがきちんと説明できることが重要となってきます。

また、雇い入れのときに賃金、教育訓練、正社員転換措置などについて説明義務、パートタイム労働者からの相談に対応する措置義務も設けられましたので、事業主の責任が重くなっています。パートタイマーを安く気軽に使える労働力などと軽んじていると、知らない間に法律違反になってしまう可能性もあります。この改正が、パートタイマーの待遇改善に少しでも寄与すればよいけれど、条文を読んだだけでは、そこまでのインパクトはないように感じています。

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