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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

丸刈り強要の教員の解雇は有効

ちょっと前ですが、車で移動中にラジオを聞いていたら、高校野球を長年取材しているフリースポーツライターらしき人がでていて、高校球界はすっかり勝利至上主義で有名校ほどその傾向が強いと語っていました。
ある甲子園出場常連校の試合では、塁に出た選手が相手キャッチャーのサインを盗むなど朝飯前、負けそうになると相手主力打者に故意にデッドボールをするなどをするそうです。
あるとき、ピッチャーと話すキャッチャーの口元を見て「デッドボールだ」と言っているのをみて、試合後、他の第三者とともにビデオで確認すると、やはりそう言っているように見える。実際にデッドボールだったため、そのキャッチャーに直接問いただしたところ、「てめえ、書けるもんなら書いてみろ」と反省の色もなくやくざまがいの態度だったとか。
有力選手をお金を使って連れてくる高校側の態度にも問題があるとか、いろいろと、高校球界の「闇」みたいなことをしゃべっていて、真偽のほどは私にはわかりませんが、興味深かったです。。
指導者の指導の仕方にもかなり問題があるのかなと思いますが、判例集を見ていたら、生徒に丸刈りを強要したテニス部顧問教諭の解雇を有効とした判例がありました。

雇された教員側が解雇無効を訴えたものですが、あっさり請求が棄却されています。
ある高校のテニス部顧問の教員A氏は、平成18年4月以降テニス部の顧問を務めていましたが、25年4月に解雇されました。
就業規則の解雇事由「上司の命令を守り、学校の秩序維持に努めていない」にあたるとされていますから、多分、この人は公務員ではなく私立高校なのでしょうか。
解雇理由は、①生徒に対しプライバシーの配慮に欠ける言動があった ②生徒の人権を無視して丸刈りを強要する等の指導を行った。 ③反省をせず指導にも従わなかった。

①については、A氏がテニス部所属の部員(特待生で奨学金を支給)に対し、自主練習終了後に母親の仕事、この生徒が弟と父親が違うことなどについて質問した事実がある。
②については、別の特待生である部員が「テニスノート」の提出を忘れたこと、部活動に遅刻したことを理由に丸刈りにしてくるように指導をしたこと、また、他の3名の生徒が練習試合にユニホームを忘れたことや無断で部活動を欠席したことを理由に、車に同乗させて理髪店に行き丸刈りにさせた事実がある。
生徒の一人は部活動をやめたいと言うなど精神的なショックを受けたことが懸念されました。
裁判では、「髪型等の身だしなみは、自己の外観をいかに表現するかという個人的自由に属する事柄」として、「当該人の利益や自由を過度に侵害しない合理的な内容の指導等に限られるべきところ、適性妥当な配慮を欠いている」としました。
校長と教頭は、家庭事情を聴かれた生徒の保護者が来校して不満を述べていること、頭髪指導は体罰に当たることなどを説明して、①については謝罪するように求めましたが、A氏は従わず解雇となりました。(N高校雇用関係存在確認等請求事件 山口地裁萩支部判平24.11.19)
裁判では、解雇権濫用にはあたらないとしてA氏の解雇無効についての訴えを斥けています。
今時、このような感覚の教師がいるのかとびっくりしますが、冒頭のラジオを聞いていて、結構いるのかもしれない、そういえば、野球部は何故か丸刈りが多いしねと思ったのでした。

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