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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

時間単位年休について考える

パート・アルバイトの年次有給休暇についての労務管理や諸問題について、ある雑誌に書かせていただいたということは過去記事にしました。(参照)
お蔭様で、わかりきっていると思っていた有給休暇についてのあれこれを自分なりに総復習することができました。というより、わかりきっているなんて思ってはいけないな、もっと謙虚にならなければと反省もしました。
昨日、今週木曜日に定例会のある所属する社労士会の研究会で検討する原稿として、会員の一人から時間単位年休についての原稿がメーリングリストに投稿されました。
つい最近、自分でも勉強したテーマなので興味深く拝見しました。内容については、研究会の席上で議論することにして、それについて、自分が考えたことをちょっと書いておこうと思います。

時間単位の年次有給休暇については、平成22年から改正施行の労働基準法により認められるようになりました。
一定の決められた事項について労使協定を結ベば、年5日の範囲で取得できるようになります。
本来、有給休暇とは、労働者を労働から解放して心身の回復を図ったり、リフレッシュして鋭気を養うことが目的ですから、ある程度まとまった日数を取得するというのが趣旨にかないます。
しかし、生活の様々な場面でちょっとだけ仕事から離れて私生活のために使いたい時間というものがでてきます。
まる1日休むほどではないが、欠勤になるのも嫌だしというようなことで1日分の有給休暇を使ってしまうということがままあるでしょう。
制度として時間単位で取得できることになっていれば、労働者としては便利に使えてよいと思います。時給で働くパートタイマーの人にとってみると、時間単位で取得できるのはよいことだと、私も何となく考えていました。
しかし、前述の雑誌の記事を書くときに、会社の立場にたった原稿を書きましたから、ちょっと違う見解となりました。

まず、注意しないといけないのは、法定の要件が労使協定を結ぶことですから、今まで、慣例で認めていた会社が協定を結ばず、そのまま、慣例だからと時間単位で有給休暇を減らしていると、いつの間にか法違反となります。必ず協定を結ばなければなりません。(協定の届出は不要)
また、時間単位であっても、年次有給休暇の「性質」はそのままあります。すなわち、いつ取得しようと何に利用しようと原則として労働者の自由で、会社は基本的に断ることはできません。
同時間帯に多数が取得を申し出て仕事が回らないというようなことがあれば「時季変更権」を使って、別の時間にしてもらうことは可能だと思いますが、「時季変更権」はそんなに簡単には使えません。
勤務時間中にぽろぽろとぬける人が続出すると、企業秩序という点で労務管理上の難しさもでてくるでしょうし、有給休暇の残日数の管理なども煩雑になります。

というような、デメリットも当然ありますので、会社の個別の実情に応じて導入を考えた方がよいと、幾分否定的な見解が私の中ではでてきてしまいました。
ただ、そんなに時間単位で取得する人がぽろぽろは出ないだろうし、社員のワークライフバランスを少しでも支援したいという思いがあるのであれば、積極的に導入していただくのがよいのだろうと思います。
もし、半日単位の有給休暇取得の制度がないのであれば、半日単位については法的な規制はなく、会社の裁量の範囲とされていますから、それをまずやるというのも一つの方策だと思います。
いずれにしても、休暇については、必ず就業規則に記載する事項となっていますので、就業規則等で規定して行わなければなりません。社員に周知することも必要です。

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