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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

同性へのセクハラを考える

男女雇用機会均等法が改正されて、セクハラ管理措置義務が強化されたということについては、過去記事にしました。(参照)
この中にある同性に対するセクハラというのはどういうものがあるかということが、私の所属する研究会のメーリングリストでちょっとした話題となりました。
私が書いた原稿が火種?なのですが、先輩社員が後輩社員に対して、会社内でしつこく女性が性的なサービスをするようなお店に誘う、後輩社員は困ってこれはセクハラだとして会社に相談する。会社は、誘う方は軽い気持ちなんだろうし、そんなことにいちいち会社が関与しなくちゃいけないの?と困惑する。
そんなQに対する答えは、私は、もちろん、これは同性同士のセクハラにあたるので、会社はそれ相当な対応をすべしとしたのですが、ただ誘ったぐらいでセクハラになるのかという疑問を持つ会員もいて、ほーっと思いました。

この結論はセクハラの定義を考えれば、自明と私は思っています。
セクハラが成立するには、まず「性的言動」がないといけない。そういういわゆる風俗店のような所に誘うということは、その先にある性的な行為を連想させますから、当然「性的言動」であると思います。ただそれだけではもちろんセクハラは成立しません。
誘われた方が不快に思っていたり、嫌がっていた場合にハラスメントとなります。
喜んで誘いにのったり話を聞いていれば、性的言動があってもセクハラにはなりません。
しかし、他の女性社員の前でその女性社員が不快に思っているのに、これみよがしに男性同士で話したりしたら、それはその女性社員の職場環境を性的言動により害していることになり、セクハラが成立します。
ポイントは、性的言動を相手方が不快に思っているかどうかなのです。
女性同士でも同性の気安さから、過去の恋愛経験をきいたり、結婚している人に「子どもはまだできないの?」などと聞いたりすることがあります。仲良しの同僚で楽しくそういう話ができるという場合はセクハラにはなりませんが、聞かれた方が不快に感じれば、それはセクハラになると思います。

同性同士であっても、被害者がセクハラだと会社に訴えたような場合は、会社は、セクハラ管理措置義務にのっとって、迅速適切な措置をとるべきでしょう。
冒頭の例のような場合は、誘う方が自分がセクハラをしていると気がついていない場合も多いですから、会社として指導する、全社的にも周知・啓発活動を徹底するということが必要だと思います。
今般の指針の改正で、「同性に対するものも含まれる」、「放置すれば就業環境を害するおそれがある場合」などにも対応するようにと、わざわざ明記されました。
今までの指針でも、そのあたりはカバーできていたと思いますが、はっきりと言葉で書いたということは、厚生労働省が企業に対して、セクハラ管理措置をより強固にしてほしいとのメッセージだと思います。

様々な人が集まって働いている職場では、様々な価値観の人がいます。就業環境をより良くするためには、まず、一人ひとりが個人として尊重され、性的言動に限らず何等かの原因により職場環境が害されている人がいないか、会社は目配りしていく必要があると思います。また、私たち社労士は専門家として、一般の方々よりもより敏感にハラスメントに対する感度を鋭くしていく必要があると思います。

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