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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

労働条件の変更の仕方

私は、独立行政法人労働政策研究・研修機構のメルマガを配信してもらっていますが、労働条件の変更に関する調査内容について、自分の専門である就業規則についての記述がいろいろあったので、ちょっと書いておきたいと思います。
調査は、労働者50人以上の全国の民間企業20,000社に対して行われましたが、有効回収率は29%ということで、そのうち85%が従業員100人以上です。ある程度の規模の会社の方が就業規則や労働条件変更についての関心が高いということでしょう。
労働組合の有無については、1,000人以上の企業は79.8%の企業にありますが、100人未満の企業では18.3%となっていて、今、言われている組織率と一致します。
さて、就業規則については99.1%の企業が作成しているということで、50人以上の企業を対象とした調査ですから、本来、この数字は100%でなければいけないはずですが、そういう会社もあるんですね。

パートタイマーを雇用している会社で、パートタイマー用の就業規則を別途作っている会社は、53.8%、14.2%は一般の就業規則の中にパートタイマー向けの規定をつくっているということで、このあたりは、かなり、その必要性が浸透してきているのかなという印象を持ちました。
就業規則というのは、その事業所のすべての従業員に適用されますから、もし、パートタイマー用の規則・規定がないと、正社員の就業規則がそのまま適用されるというのが、判例などで示されている法的考え方です。
パートタイマーと正社員の労働条件が違う場合は、必ず、別規程を作るか、就業規則の中で、パートタイマーについて違う部分があれば規定を作っておかなければいけません。

このあたりの意識は、やはり規模が大きくなるほど高く、非正規従業員の数が1,000人以上の規模の企業は89.4%が別規程を作っています。
1~49人の規模の企業でも、49%の企業が別規程で対応していますので、このあたり、労働契約法の改正(更新を繰り返して5年を超える契約期間の間に労働者が申し込めば無期契約に転換できる)、パートタイム労働法(短時間雇用者の雇用管理の改善等に関する法律)の改正(正社員と同視できるパートタイマーの処遇、その他、説明責任義務など)による影響が大きいのではないかと思います。やはり、法律の改正というのは、じわじわと効いてくるなという印象を持ちました。

さて、標題にした労働条件の変更についてですが、労働契約法では、労使の合意により労働条件の変更ができること、また、就業規則より良い条件の労働条件はそちらが優先されるなどと規定していますので、法律的には、個別同意による変更が可能です。もちろん、就業規則で明確にしておくのが一番正しいやり方だと思いますが、多少の時間がかかりますし、すぐ対応しなければならない場合などは個別同意で行うというケースを経験したことがあります。
この調査では、就業規則(社内規程含む)の変更により対応したとした企業が92.6%で、個別同意による対応は14.5%でした。(複数回答可のため合計は100%以上)
個別の事情によりケースバイケースだとは思いますが、緊急の場合は個別同意、時間的余裕があり、同様の変更が今後も必要になると見込める場合は、就業規則の変更による対応がよいのかなと思います。
 前述したように、就業規則より良い条件の場合は、個別の労働条件設定ができますが、41.3%がそういう労働者がいると回答していて、思っていたより多いなと思いました。パートタイマーの他には、短時間正社員や限定正社員、支店長、部長クラス、研究職等の専門性の高い従業員などが対象となっているようです。

当地は、すっかり秋めいて暑くもなく寒くもなく、暑がりの私も汗をかかない良い陽気となりました。勉学の季節にもよい季節ですから、こういう調査結果を自分なりに分析して日々の業務に活かしたり、判例集を読んだり、購入したまま置きっぱなしのあるセミナーのDVDを観ようかなという気分になっているのでした。


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