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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

行動しないと変わらない。

先週、新聞の片隅に掲載されていたパートタイマーの人の投書ですが、勤め始めたときに「時給も上がっていくし、ボーナスも支給する」と口頭で説明があったそうです。
しかし、その後有給休暇もなく時給はずっと据え置き、賞与なしのまま仕事量と責任だけが増えていったそうです。条件をみたしていても雇用保険にも加入させてもらえない、労働基準法や雇用保険法などの法律は何のためにあるのでしょうか。
というような内容で、この会社が法律違反であることはわかっていらっしゃるようです。
労働基準法、雇用保険法などの労働法の主な目的は「雇い、雇われ」という関係性の中で、弱くなりがちな労働者を保護することにあります。
しかし、この相談者のような状況におかれた場合、自ら行動を起こさない限りは現状を改善することは難しいでしょう。
雇用保険の加入は、基本的に事業主の届出によりスタートしますので、事業主が知らん顔していればそれで終わる可能性も大いにあります。

労働基準監督署もハローワークも事業所の数に対して圧倒的に人出が足りず、未加入の事業所を訪問して加入を指導することは行っているようですが、全ての事業所をカバーしきれないのが現状です。
労働者側が会社を管轄するハローワークに出向いて事情を説明して、加入を指導してもらうという方法が良いと思いますが(法的には2年間分さかのぼって加入できる)、事業主との関係の悪化をおそれて労働者側がなかなかそこまで踏み切れないという場合もあるかと思います。冒頭の相談者はそういうことなのでしょうか。
雇用保険に加入していないと、退職したときに本来受け取れるはずだった基本手当が受け取れないという問題が発生します。悪質な事業主には、その全額を損害賠償請求してもよいのかなと思いますが、弁護士費用なども結構かかるので、難しいかなとも思います。

勤め始めに雇用期間、賃金、休日、休暇、労働時間等、重要な労働条件については、書面を交付する義務が事業主にはあります。パートタイマーの場合は、昇給、賞与、退職金の有無について文書明示も義務づけられています。違反した場合は10万円の過料です。
そもそも、雇用契約というのは、「契約」ですから口頭ですまそうとする人は信用できませんよね。
車を買うときの売買契約、アパートを借りるときの賃貸借契約、銀行からお金を借りるときのローン契約、契約するときは必ず「契約書」をかわします。
「雇い、雇われ」という関係も契約関係ですから、契約書がないなんてあり得ないと思った方がよいでしょう。要するに、そういう事業主のところでは働かない方がいいと私は思います。

有給休暇については、法的な条件を満たせば、パートなど雇用形態には関係なく当然の権利として発生します。
これも、事業所管轄の労働基準監督署に指導してもらうのがよいですが、「有給休暇をくれない」ということではなく、当然の権利ですから、まず有給休暇を要求する、そして取得してしまう。事業主がもしそれを正当な理由もなく妨害するようなら、明確な労働基準法違反となるので、労働基準監督署に申告すれば指導や是正勧告が行われるでしょう。6か月以下の懲役、又は30万円以下の罰金という罰則も定められています。
労働者が行動すれば法律は労働者の味方になってくれると思います。
労働者が行動して悪質な事業主が淘汰されることを祈りますが、現実には、働き口がないなどの理由で泣き寝入りしてしまう労働者も多いようです。一歩を踏み出せば変わる場合もあると思うので、各種相談窓口などで相談していただければと思います。

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