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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

マタハラに対する最高裁判断に注目

今朝の朝日新聞に、妊娠・出産に対する不利益取り扱い、最近ではマタハラ(マタニティハラスメント)とも呼ぶようになっていますが、事例が掲載されていました。
男女雇用機会均等法では、妊娠・出産を理由とする解雇その他不利益な取り扱いを禁止しています。しかし、それに対する罰則もないということと、降格や本人の望まない人事異動などが行われたとしても、企業側の人事権の範囲だと主張される場合もあり、証明が難しいという「壁」があるために、現実には不利益取り扱いが横行しているようです。
本人が声をあげたくても、出産後などは子の養育に手がかかるため、結局泣き寝入りしてしまう例も多いようです。
企業の人事権というのは広く認められています。採用の自由もありますし、企業内の人事戦略は企業経営にとって中核をなす部分ですから、企業の裁量を認めるべきだとするのが大方の考え方です。ですから、妊娠・出産により不利益な降格をさせられたとしても、企業側が「それは人事権の範囲内のこと」と抗弁するとなかなかくずすのは難しいということになります。能力不足とか適職ではないとか、いろいろと理由はつけられます。

裁判を提起した場合に、不利益取り扱いをされたとする労働者側がそれを証明しなければならないのですが、「人事権の壁」をくずすのは容易なことではありません。
冒頭の新聞記事によると、今月23日にマタニティハラスメントについての初めての最高裁判決が出る予定だそうです。
病院勤務の女性が妊娠を機に希望して身体に負担の少ない職種に変更してもらったところ、(労働基準法第65条第3項により使用者は妊娠中の女性が請求した場合は他の軽易な業務に変更する義務がある)役職を外されたことについて妊娠に起因する不利益取り扱いだから無効だとする裁判だそうですが、一審、二審とも人事権の範囲として訴えを斥けられたそうです。
しかし、、最高裁が弁論を開いたことにより判断が変わる可能性が出てきたということで、注目が集まっているようです。
男女雇用機会均等法では、厚生労働省令を出して、どのような場合が不利益取り扱いになるかを例示しています。降格、人事考課で不利益な評価を行うことなどが挙げられていますが、妊娠には関係なく本人の能力不足なんですなどと主張される場合もあります。
一審、二審の判決文を読んでいないのでわかりませんが、会社の人事の裁量を広く認めるという従来の考え方により判断したものなのかなと思います。

妊娠とは本来おめでたいことで喜ぶべきことだったはずです。普通の人間性を持った人なら赤ちゃんを見てかわいいと思うでしょうし、妊婦さんをいたわろうという気持ちもあるはずです。企業内でお荷物扱いする傾向があるとしたら残念です。妊娠をみんなで喜び、生まれてくる赤ちゃんを歓迎してあげるような、そんな企業が増えるとよいなーと思います。とりあえずは、最高裁の判断に注目しましょう。

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