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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

先送りされそうなパートの厚生年金加入

当ブログで以前に今年の年金改革、なかでもパートの厚生年金加入について述べました。また、年金についての私見もちょっと書きました。(参照)


報道によると、当初の予定より大幅に加入者が減る方向で何とか法案を提出しようとしているらしいですが、それも日程の都合で成立は難しそうだとのことです。


現在、パートの厚生年金加入は正社員の概ね4分の3以上の労働時間(週30時間)の人に限定されています。これを20時間以上の人として加入者を一気に増やそうと厚生労働省はもくろんだわけです。少子高齢化に伴い年金をもらう人ばかりが増え、払う人は減る一方だからです。


ところが、スーパーや外食産業、中小企業の猛反発をくらい、妥協案として出てきたものが


①労働時間20時間以上 ②勤続1年以上 ③月収98,000円以上 ④正社員と同等の管理業務に携わる ⑤従業員が300人超える企業


という要件にかなう人を加入させるというものです。当初の予定の3分の1程度の人に限定される予定とのことです。


パートの人の負担がどうなるかということは、以前の記事にも書きました。おおまかに言えば、現在夫の扶養家族になっている主婦は負担が0だったものが健康保険と合わせて1万円余りの負担が生じます。(月収が10万円ぐらいとして)


一方同じぐらいの収入で、国民年金を自分で負担している自営業者の妻や独身の人は、国民年金保険料や国民健康保険の負担と比べれば、毎月の負担が減ります。どちらも将来の年金額は、基礎年金に上乗せして収入に応じた厚生年金が支給されますので、増額ということになります。


社会保険庁は余りPRしないのですが、病気や事故で重い障害(精神的な障害も含む)を負った場合の障害年金も国民年金より手厚くなっています。


おおまかな給付の要件として、1級は労働能力を全く失い、常時人の介護を受ける、 2級は労働能力の70%程度以上失った者 ですが、国民年金だけですと、ここまでです。厚生年金にはさらに3級があります。労働能力を50%程度以上失ったか、30%程度以上失っていて傷病がまだ治らない者という要件です。また、初診日より5年以内に傷病が治ったが大体30%から50%未満の労働能力を失った者についての、障害手当金という一時金の制度もあります。障害年金についての詳細は厚生労働省のHPをごらんください。


被保険者が亡くなった時の遺族年金についても、国民年金よりはずっと要件がゆるやかです。そのようなことを考えると、今、国民年金保険料を負担しつつパートで働いている人には、加入することは非常に有利になると思います。


企業にとっては保険料の折半負担となりますから、今まで0だった負担が一気に増えるということで、猛反対なのでしょう。でも、人を雇うということについては、正社員もパートも同じではないでしょうか。会社によってはほとんど正社員と同じ仕事をこなしているパートもいるそうですから、保険関係も正社員と同じように処遇するというのは、ある意味当たり前だと思います。


この社会で会社を経営するということは、いうなれば社会全体の人がお客様ということです。社会全体の人がよくならなければ自分の商売にも影響が出るのではないでしょうか。目先の利益だけを考える経営というのはいつか必ず破綻が生じると思います。人を雇ったからには物のように使い捨てする処遇ではなく、人としてその人の生活をより良くすることを考えるのも経営者としての責任だと思います。


「企業の社会的責任」をどう考えるかということだと思います。「そんなこと言ってたら中小企業なんてつぶれちゃうよ」という声が聞こえてきそうですが、雇った人に対する処遇の良い会社には良い人材が集まり、それが財産になると思います。


私の言っていることは単なる理想論なのだろうかとも思います。でも、理想を語らずして何を語りますか? この社会全体が良くなるように少しでも知恵を絞って、みんなで考えることができることを願っています。


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コメント


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はじめまして

突然のコメント失礼致します。

私のサイトで、こちらの記事を紹介させて頂きましたので
ご連絡させて頂きました。

http://blog.livedoor.jp/taxinfo/archives/53621212.html

税金対策本部 | URL | 2007年04月04日(Wed)12:52 [EDIT]