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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

過労死等防止対策推進法の施行

今月1日から「過労死等防止対策推進法」が施行されています。
主として国や地方公共団体に過労死防止のための対策、その他大綱づくりや調査研究などを求めていて、第1条から14条までの小さな法律です。(
参照)
民間に求めているのは、事業主に対して国及び地方公共団体が実施する過労死防止対策に対して協力する努力義務と国民に対する過労死防止の重要性を自覚し、関心と理解を深める努力義務です。(第4条第3項、4項)
今後、調査研究に基づき、企業に対する対策などの法整備も進められていくものと思いますが、そこに至るまでにはまだ長い道のりがありそうです。
しかし、「過労死」という言葉が法律条文に記載され、その定義も法律的に確立されたということは大きいと思います。当ブログで度々書いていますが「書いてそこにある」ことは無視はできませんから、今後、過労死対策について企業への風当たりは少しずつでも強くなっていくだろうと思います。

法律では、過労死の定義を「業務における過重な負荷による脳血管疾患若しくは心臓疾患を原因とする死亡若しくは業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡又はこれらの脳血管疾患若しくは心臓疾患若しくは精神障害をいう」としました。
過重労働による労災の認定の場や裁判の場ではおなじみの定義ですが、法律条文として確立したことになります。
第1条では、「我が国において過労死等が多発し大きな社会問題となっていること及び過労死等が、本人はもとより、その遺族又は家族のみならず社会にとっても大きな損失であることに鑑み」調査研究を定め、防止対策を推進する等と目的を明らかにしています。

過労死などについて「そんなに大変な会社なら辞めればいいのに」という言説をよく聞きます。私もどちらかというとその意見に賛成しますが、裁判の記録などを読むと、渦中に入っている人は案外「辞める」という発想ができないようです。特に精神障害の場合など何とか頑張ろうと思ってしまいのっぴきならない状態になるのです。「大変だからやめよう」という発想は心身共に健康なときにしかできないのかもしれません。
また、過労死の難しいところは、個人差があり負荷の度合いが同じだから、同じ症状にはならず人によって大きく違うということがあります。だからといって、強そうな人に過重な負荷をかけてもいいということにはならないと思いますが、企業としても人員配置などに配慮する必要はあるでしょう。
仕事でのストレスをいかに減らしていくかだと思いますが、月並みですが過重労働をなくしていくことしかないと思います。それができないから苦労しているということなのでしょうが、「過労死等が社会にとって大きな損失」と法律条文に書かれた以上、企業としては社会的責任として「損失」を減らす努力を見える形で行わなければならないと思います。

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