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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

パートの待遇に関する「不合理」とは?

法律の解説にはよく「合理性」とか「不合理」とかいう言葉がでてきます。
法律条文そのものにも「合理的な労働条件」(労働契約法第7条)、「客観的に合理的な理由」(同第16条)などと書かれていますし、判決文などにも合理性があるなどと書かれています。
今年改正になり、来年4月から施行となるパートタイム労働法に新設される条文で、
「事業主が、その雇用する短時間労働者の待遇を、当該事業所に雇用される通常の労働者の待遇と相違するものとする場合においては、当該待遇の相違は、当該短時間労働者及び通常の労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下「職務の内容」という。)当該業務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない」
というものがあります。

「合理的」というのは、理にかなっているという意味だと思うので、この条文を素直に読むと、正社員とパートタイマー(正社員より短い時間で働く人(短時間正社員は除く))の待遇に差をつけるときには、その差は不合理であってはならない、すなわち、理にかなっていなければならない。感覚的には、多くの人が納得できる内容とでも言いましょうか。
何をもって合理的とするかが案外難しいのですね。法的根拠等があれば比較的簡単ですが、この条文では待遇の差を言っているので、どの程度の差が「合理的」かというのは、結構判断が難しいと思います。
条文では、業務の内容と責任の程度といっています。責任の程度というのは決済権限とかクレーム処理ができるかとか、ノルマの有無など、比較的大きな事業所ですと、職制がきちんと決められていますが、小さな事業所でパートタイマーも正社員もそれほどはっきり区別していない、クレーム処理などもたまたまパートタイマーが電話を受けてしまったら、私はパートでわかりませんというわけにもいかないでしょう。かろうじて、「担当者に変わります」ぐらいは言えるでしょうが、小さな事業所では
「担当者」がすぐには変われない場合もあるかもしれませんし、クレームを言ってきた人は流暢に待ってはくれない場合もあり、とりあえずパートタイマーが相手をするということもあるでしょう。

「配置の変更の範囲その他の事情」というのは、昇進、昇格、異動、その他の事情とは、例えば残業の有無や頻度などでしょうか。小さな事業所では転勤、異動もなく、昇進、昇格もそれほどしょっちゅうない場合もあり、何となく、正社員とパートの差が曖昧になってしまう場合もあります。
「不合理でない」とはっきり言えるようにするには、どうするか? 先週、そんな議論が所属する研究会であり、私も「合理的」とは?「不合理」とは?とひとしきり考えてしまいました。
パートタイム労働法の施行に合わせてパートタイマー用就業規則など変更点を考えているところですので、この日本語は難しいと思ったのでした。

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