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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

パートタイマーの「定年」

ある会社のパートタイマー用の就業規則を見直していて、いまさらですが、定年年齢が記載されていないことに気がつきました。私は、一応就業規則のプロを自認していて、様々なひな形や、過去に手掛けた会社の規則なども持っていますが、確認してみると、パートタイマー用の就業規則には定年年齢は記載されていません。
パートタイマーの場合、1年など期間を定めて契約するためにある程度の年齢になった期間満了の際に、契約の更新をしないということが可能であり、期間を定めないで契約をしている正社員のように、定年というような概念は必要なかったと考えることができます。
しかし、このところ、非正規雇用者の保護という観点が以前よりでてきて、有期契約をする場合には、更新の有無とその判断基準を必ず文書で明示することになりました。(労働基準法施行規則第5条)
雇止め(契約更新しないこと)の理由を曖昧にしておくことはできず、最初に明確にしなければなりません。
さらに、契約更新を繰り返して5年を超える期間の間に労働者が申し込みをすれば、有期契約から無期契約に転換することが可能となりました。(労働契約法第18条)

無期契約になったからと言って正社員にする必要はなく、従前どおりの労働条件でよいと法律上はなっていますので、今後有期契約のパートタイマーと無期契約のパートタイマーが混在することが考えられます。
無期契約のパートタイマーについては、正社員と同様な「定年制」という問題も発生すると思いますが、ここにさらなる法律の縛り、すなわち高年齢者雇用安定法(高年齢者の雇用の安定等に関する法律)も考慮しなくてはなりません。
同法では、60歳未満の定年は違法、65歳未満の定年を設けている場合(60歳が多い)65歳までの安定した雇用確保の措置(定年後の継続雇用や再雇用等)を義務づけています。
法律上は正社員、パートなどの区別はありませんから、パートタイマーにも適用となります。

さて、これらをうまく加味してパートタイマー用の規則を見直すのが今の私の命題です。私の場合、よほどひどくない限り、今ある規則はそのまま活かして最小限の改定ですむようにしたいと思ってやりますが、会社側の考え方を反映させなくては意味がないので、パートタイマーに対してその会社がどのように考えるかも重要になってきます。
責任と権限をなるべく低くして補助的な労働力として、言葉が悪いですが切りやすくしておくのか、会社の戦力として優秀な人には長く勤めてほしいのか、さらには、正社員への道も用意したいのか、もちろん、私は後者を推奨したいですが、個別に様々な考え方がありますから経営者の意向を尊重して、その範囲の中で最良の規則を作ろうと思ってやっています。
言葉の一つ一つを吟味して、あらゆる場面を想定して、ネットで検索、書籍を読む、とやっていると条文一個考えるのに何時間も費やしてしまうことがあります。でも、「これでいいのだ」と思います。
今日も考える日は続きます。

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