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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

未成年に対するパワハラ認定

先月末ですが、福井地裁でパワーハラスメント(以下パワハラ)に対する裁判の判決があり、パワハラを認定して会社側に7,200万円の損害賠償を命じました。
請求額は1億1千万円ですが、原告側の主張を認めたものと思われます。
判決文を読んでないので、詳細はわかりませんが、新聞記事などによると、高卒後消火器販売会社に入社した男性がうつ状態となり入社した年の12月に自殺した原因が、直属の上司によるパワハラだと認めたものです。
未成年に対するパワハラで損害賠償が認められたのは初めてとのことですが、企業によってパワハラの対策というのは温度差があるようで、どこまでが指導として許されるのか迷う上司もいるようです

法律上、パワハラを禁止するという具体的条文はありませんが、厚生労働省では、「職場のパワーハラスメント対策ハンドブック」(参照)を作成して、パワハラはどんな職場でも起こり得ると注意を喚起しています。
パワハラが横行するような職場は、被害者だけではなく周囲の社員も不快ですから、当然生産性も落ちますし、どこへ行ってもやれるという自信のある優秀な人ほど退職してしまう場合もあり、前述の裁判例のように最悪の事態となる場合もあり、会社にとってよいことは何もありません。
ハンドブックにあるように、パワハラかどうかの境目は、業務の適正な範囲を超えているかどうかです。
殴るなどの暴行や傷害は、それだけで業務の適正な範囲を超えていると考えられますし、業務とは全く関係のない人格に対する侮辱、暴言、脅迫、などもパワハラになります。
冒頭の裁判では、「うそを平気でつく」、というような人格を否定するような上司の発言をパワハラと認定しています。特に、高校卒業後すぐ就職したような若い人の場合、社会経験も少ないですし、人間関係がうまくできているか、会社として特別な配慮が必要で、うまく指導できているか、「直属の上司の上司」というような立場の人が目配りしていかなければならないと思います。

無視や仲間外しなどのいじめ・嫌がらせまがいのことも職場であるようですが、会社としては、そのようなことが起きないように日ごろから啓発活動をしなくてはいけません。
就業規則でパワハラ禁止規定を作り、パワハラ、いじめ、嫌がらせのような行為は懲戒対象とする、相談窓口を設ける、ポスターを貼る、社内研修を行うなど、できることはいろいろあります。
また、パワハラの態様として、業務と関連があれぱ許されるかといえばそうではなく、あまりにも過度な要求や逆に合理性もなく能力に見合っていない仕事を与えるなども含まれます。
ハンドブックには「私的なことに過度に立ち入る」というようなこともパワハラとして記載されています。たとえ、上司といえども、部下に対して人間としては対等なんだという気持ちで、人格を尊重して節度ある態度で接するということになるでしょう。
パワハラは法律的な規制がないために、会社としての意識が非常に問われる問題です。経営者の皆様は、パワハラは会社にとって有害無益だと心していただきたいものだと思います。

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