FC2ブログ

おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

職場のパワハラをなくしましょう

厚生労働省では職場のトラブルの相談に応じるため全国に「総合労働相談コーナー」を設けています。各都道府県労働局や労働基準監督署内、駅近隣の建物などにあって、個別の労使トラブルの相談に応じて、指導、助言、あっせんなどを行っています。
先月末、平成25年度の相談結果について公表されました。
件数は100万件を超えていますが、過去の推移をみますと、平成20年度に初めて100万件を超え、平成21年度の114万件をピークに少しずつですが減少して高止まりしているというイメージです。
平成20年度というと、パートタイム労働法が大幅に改正施行されています。前年度には労働契約法が新設施行されていますし、男女雇用機会均等法の大幅改正などがあり、女性や非正規雇用者の不利益が法的に多少なりとも改善された頃でもあり、21年度をピークに少しでも減少というのは、何となく、法律の整備に負うところなどもあるのかなと思います。
「これは法律でこう決まっているんですよ」と言われると、「そうか、じゃあ、守らなくてはいけないのか」となるのが普通ですし、どこかの事業主さんのように「法律なんて守っていたら会社つぶれる」「会社では俺が法律だ」なんて言う人はごく少数派だからです。
法律で明文化され条文がそこにあるというその力はやはり強いと思います。

ですから、法律という根拠のある事項については比較的解決がつきやすいと思います。
しかし、相談内容のトップは「いじめ・嫌がらせ」(19.7%)、二位は解雇(14.6%)で80%余りが労働者側からの相談です。
特に、いじめ・嫌がらせの中にはパワハラが相当数含まれますが、パワハラについてはまだ法律上明確な禁止条文はありません。しかし、パワハラを受けて精神的不調になった労働者側が損害賠償を請求する裁判を起こしたり、会社側がそれらをわかっていながら見て見ぬふりをしていた場合などに、会社側も責任を問われたりする場合があります。また、業務に起因するとして労災が認められたりという事例もありますから、会社としてはけして看過できる問題ではありません。

相談事例の一つとして掲載されていた例ですが、係長から殴る、蹴るの暴行や「仕事は遅いのにめしを食うのは早いな」「バカヤロー」などの暴言を受けていた正社員が課長に申し出て、一度は治まったものの、また同様な事態となり相談に来たという事例です。
会社側にパワハラになる可能性があり、会社も責任を問われることを説明したところ、シフト勤務だったため、係長と相談者のシフトを別にすることと、係長に対する指導を行うことで会社内で解決したと記載されていました。
パワハラの認識もなく、指導のつもりで行っていたのかもしれませんが、部下を指導する立場の人は部下を叱責する場合に業務とは関係のない人格を否定したり侮辱的な発言をすることは控えなければなりません。
この事例でいうと、「仕事が遅い」は業務と関連性がありますが、「めしを食うのが早い」は業務とは何の関係もないことですし、「バカヤロー」は単なる暴言でしかありません。
また、「仕事が遅い」と思ったら、その原因を考える必要もあるでしょう。もしかしたら、会社のシステムに何等かの欠陥があるかもしれませんし、遅い、速いは多分に相対的な感覚があり、たまたま速い人ばかりが周りにいれば、普通の人が遅く見えるということもないわけではありません。
また、注意する場合も怒鳴らないで別室で静かに話す、本人の言い分も良く聴くなどの配慮が必要でしょう。
パワハラになるかならないかは、日ごろの信頼関係も関係してきますし、部下の性格にもよるでしょうし、なかなか厄介なことではありますが、「パワハラ」という言葉はしっかり根付いています。言葉が根付くということは、それに対する人々の意識が高まっているということです。様々な裁判例などもありますから、会社としては、日ごろから防止するという意識を強く持つことが大事だと思います。

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する