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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

就業規則の「周知」とは?

先月、国からの補助金を受けた企業から献金を受けていたとして、大臣が一人辞任して、その後も同様な大臣が次から次と出てきました。10年前だったら完全に内閣つぶれてるでしょと思われる異常事態ですが、安倍総理はしれっと英国王子の福島訪問に随行して、福島県産の食材の安全をアピールしていました。
大臣たちの言い訳は、補助金を受けていることを知らなかったから違法ではないというものでした。
しかし、献金される前1年以内に補助金を受けていた企業から献金を受けるのは違法ということは知っていたはずです。
そうであるならば、献金をしようとする企業に対して1年以内に補助金を受け取っている企業から献金を受けることは違法となるので、補助金を受けていたら献金は受けられません、ぐらいのアナウンスをしてもよいのではないかと思いました。
いやしくも国務大臣、法令遵守については一般国民以上の潔癖さが求められて当然です。
もしかしたら、法律違反になるかもしれないシチュエーションはしっかりとつぶす、そういうことに人一倍神経を使って当たり前だと私は思いました。
それとはちょっと違いますが、多少似ているような問題で会社の就業規則の「周知」という問題があります。

せっかく就業規則を作っても従業員に周知していなければ効力はないと、以前から考えられていました。それを法律条文としたのが労働契約法第7条です。
合理的な(法令違反がない、社会的倫理観等に照らして妥当な内容)労働条件が定められ、労働者に周知していたことを条件に、就業規則の内容が各労働者との個別の労働条件となることが規定されています。
会社で決めた就業規則の内容が、それぞれの労働者との個別の契約の労働条件となって初めて規則の効力が各労働者に及ぶわけですから、「周知」という行為は大変重要になるわけです。
(ただし、個別に就業規則より良い条件で契約している場合は、個別の契約が優先される)
就業規則はあっても、その内容について労働者側が知らさせれていなければ効力はないということは、懲戒処分をするときなどに問題となってきます。
会社としては、規則どおり処分したいと思っても、「周知」していなければ労働者側は自分の行為が規則違反になることや、それによりどういう処分を受けるかも知らなかったことになり、会社は処分ができません。
もちろん、懲戒処分だけではなく、会社における働き方のルールを定めたものが就業規則ですから、ルールを守らなくても会社として文句を言えない状態になってしまいます。

労働基準法施行規則では、「常時、各作業場のみやすいところに備え付けまたは掲示する」「書面を交付する」「PCなどの電子データにより常時確認できるようにする」というような内容を定めています。「各作業場」ですから、支店や営業所などの場所ごとに備える必要があります。
会社が以上のような知らせる方策をとっているのに、労働者側が見なかったために「知らなかった」と言っても、それは労働者側の責任と考えられ、就業規則は有効であるとされるのが今までの判例、学説などでの大方の考え方です。
(一部に説明方法や、2,3割の労働者しから知らないという実質を重視した判例もあります。)
私も事業主さんにだいたいそのように説明してきました。

しかし、平成20年3月から施行の労働契約法では、使用者に対して、労働条件及び労働条件の内容について労働者の理解を深めるものとするという規定が設けられました。
「理解を深める」ということはただ単に「周知」することとは明らかに違いがあるように思われます。まだ、その種の判例などはでていないようですが、今後は、重要な労働条件については丁寧に説明するとともに、「就業規則を必ず読んでおいてくださいね」ぐらいは言うべきなのだろうと思います。
そして、「読んで意味がわかる就業規則」であることが求められるのだと思います。
そんなわかりやすい就業規則作成、私はとっても得意です。私にご依頼くださいと、最後は宣伝させていただきました。お後がよろしいようで・・。失礼致します。

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