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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

社労士と労働争議

私が社労士試験に合格したのは平成17年ですが、その年の社会保険労務士法改正により、社労士が労働争議に介入してはならないという規定が削除され、特定社会保険労務士が個別労使紛争における裁判外の代理人になれるということになりました。
私は平成18年に開業登録しましたが、その年の特定社労士試験につながる研修はもう申込み期限を過ぎていて、翌年、研修と試験を受けて特定社労士の資格は取得しました。
その後、特定社労士としての個別労使紛争に関する代理業務の仕事の依頼は受けたことがなく、今日に至っています。
前述の労働争議不介入というのは、労働組合対会社の労働争議である集団的労使紛争に介入することができないというもので、規定が削除されたからといって、社労士が労働組合が関与する労働争議の一方の当事者の代理人となって団体交渉ができるわけではありません。
ただ、争議に関して解決を図るための助言や指導は労務管理の一環としてできますので、関与先企業などの依頼を受けて、いっしょに出席して会社側を補佐することは可能です。
というのが、法改正に対する解釈で、厚生労働省の見解も出されています。(参照)

所属する研究会のMLで昨年改正された社会保険労務士法について、衆議院厚生労働委員会の会議録を流してくれた会員がいて、そこで、この改正による社労士の権限拡大をあまり好ましく思わない議員の質問などがあり、興味深く読ませてもらいました。
権限拡大というのは、個別労使紛争について、弁護士の補佐人として法定での陳述権などが与えられたことですが、一部に不適切な活動をしている社労士がいるのに、弁護士のようにきちんと懲戒処分することができないというような指摘があり、その例として広島県の社労士の例が長々と語られていました。
その社労士は、労働争議に不当に介入して労働局からも指導を受けたとか、その後、介入を続けるために、開業社労士のまま当事者の職員となる契約を結び、団体交渉で発言をしていて、労働局は労働組合側の圧力を受けて自分に指導をしたという、労働局側からは事実無根とするようなことを吹聴しているとか、いろいろと不適切な行動について述べられていました。
さらに、この社労士は県社労士会の役員も務めているため、社労士会が適切な処分を行うことができないというようなことも言われていました。

ここで発言していた多くの議員は、多くの社労士が日々真面目に業務に取り組んでいて、不適切な社労士はごく一部であることは認めています。
しかし、弁護士会に比べて自ら懲戒権がなく、最終的には厚生労働大臣にゆだねるせいか、3万人代とほぼ同数の弁護士に比べて、懲戒処分を受けた社労士は16分の1しかいないなどと、現行の制度では、不当な活動をする社労士をなかなかシャットアウトできないというようなことが問題とされていました。
このあたりは、社労士会も積極的に制度について考えた方がいいと思います。この事例では、社労士会の調査がなかなか進まず、3か月以上もかかり、なおかつ納得のいく回答ではなかったとありました。少なくとも、外部から批判が出た社労士に対する調査は迅速かつ誠実に対応するべきだろうなと思いました。

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