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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

パートより短時間正社員の充実を

4月1日から改正施行のパートタイム労働法(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)についての主な改正点については過去記事にあります。(参照)
この施行に伴い、先週、厚生労働省では短時間労働者対策基本方針を発表しました。(
参照
)
パートだからという理由だけで正社員との待遇に差をつけるのではなく、職務内容などに応じてバランスのとれた待遇にしなければならないということが、徐々に浸透していくのではないかと思います。
事業所がパートを雇用する理由について、基本方針の中で、現状の実態調査についての記述があります。(平成23年パートタイム労働者総合実態調査)
「人件費が割安なため」は48.6%と50%を切っていることがちょっと意外でした。ちなみに、前回の平成18年の調査を確認してみると、この項目は、71%と圧倒的な多数を占めていました。(複数回答あり)

「仕事内容が簡単なため」と「忙しい時間帯に対処するため」は両調査とも30%台で大きな差はありません。しかし、「定年退職者の再雇用のため」は、7.3%から17.6%と大きく上昇しています。
高年齢者雇用安定法の65歳までの雇用(労働者が希望した場合、暫定的に年金支給開始年齢までとして労使協定で選別できる措置あり)が義務づけられたため、定年後は短時間労働者として再雇用される人が増えているということでしょう。
厚労省は、概要で、「ワークライフバランスが実現しやすい働き方だが、正社員としての就職機会を得られず、非自発的に選択する者も存在する。」と記載しています。
「ワークライフバランス」とは仕事とそれ以外の生活のバランスということだと思いますが、仕事がある程度充実しないと私生活も充実しないのではないかという気がします。

仕事というのは、お金を得るためだけではなく、そこで自分の居場所を見つけ、仲間を得て自分の仕事について達成感を持つなどして自己実現できるという側面があると思います。
「パート」、「契約社員」、「嘱託」など、パートタイム労働法が適用となる短時間労働者の呼称は様々あると思いますが、いずれも、一部の例外を除き、企業内での地位が高いとは思えません。
そのような環境で仕事に充実感を求めることは可能でしょうか。
それでも、前述の平成23年調査では、今後もパートで働きたいという人が70%余りと多数派です。
自分の都合のよい時間に働ける、勤務時間、日数が短いからというような理由でパートを選んでいる人が多いのですが、それを積極的に希望している人と、育児、介護などの都合で短時間で働くしか選択肢のない人と両方ではないかと思います。
前者は、ワークよりライフを重要視しているとも思えるのでそれでよいと思いますが、後者の人たちは、「短時間正社員」制度や「職種限定正社員」制度などがあれば、そちらで働きたいという希望をもっていると思われます。
同調査で20歳から39歳の層で「正社員で働きたい」と回答しているパートが22%いて、前述のような限定的な正社員を望む人が30%近くいますから。

企業は、人手不足を嘆く前に働きやすい短時間正社員制度などを積極的に取り入れ、活用すれば、様々なスキルをもった優秀な人材を集めることができるのではないかと私は思っています。
この基本方針でも「多様な正社員」の普及・促進を図るとの記述があります。そういう会社が増えるといいなと思います。

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