FC2ブログ

おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

新しい「家族」の形

東京の渋谷区で、同性カップルを結婚に準じる関係と認める条例が成立したと報道されています。
差別や偏見に悩む性的少数者の権利を守るためということです。
住居の賃貸借契約を断られたり、パートナーが入院しても家族ではないことで面会を断られることもあるそうで、互いを後見人とする公正証書の提出などを条件に、区が「パートナーシップ証明書」を発行して、関連の事業者に「最大限の配慮」を条例で義務づけているそうです。
「趣旨に著しく反する行為」を繰り返した場合、区は是正勧告をしたうえで、事業者名を公表するそうです。
学校教育の場での性的少数者への具体的な対応も求めているとのことで、たとえ、少数でもこれで幸せになれる人がいるのなら、よい条例だと思います。
欧米諸国の流れからいくと、将来的には、国の法律も改正する方向になるのかもしれないと思います。
新しい「家族」の形ともいえると思いますが、社会保険などどうなるかなと気になります。

民法では、相続などについて事実婚は一切認めていませんが、健康保険法では事実婚でも被扶養者となれますし、具体的な事情により遺族年金の受給権なども得ることができます。(過去記事参照)
そうすると、同性婚の場合も当人同士にとっては事実婚と同様なわけですから、どうなるのかなと疑問がわきます。
健康保険法では、被扶養者となれる配偶者について「届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む」と規定しています。同性婚カップルも当てはまるような気がしないでもないですが、あくまでも、区の条例であり、国の法律ではないということと、「婚姻関係」について、憲法第24条の「両性の合意にのみ基づいて成立する」がありますので、当面は認められないのではないかと思います。

しかし、社会保険の意義などを考えると、事実上の婚姻関係と同様の状況にある同性婚の人たちの権利も保障されるべきではないかと思います。
労働者が加入する健康保険、厚生年金保険は給料天引きで保険料を支払わなければならないのに、将来の年金はどうなんだという話になると、私は、いつも「保険」という側面があることを強調しています。健康保健でいうと、業務外の病気等で休業して賃金が受けられない時の傷病手当金、産前産後の休業のときの出産手当金、厚生年金でいうと、障害になったときの障害年金、本人が死亡したときの遺族年金などがあります。
「保険」の面に家族が関連してくるのは主に厚生年金の方ですが、働き手を失ったり障害を負ったときなどにも家族の生活を、十分とはいえないまでも支えていくという側面があります。
同性婚という新しい家族の形にも応えていけるようにしなければいけないのではないかと思います。

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する