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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

遺族厚生年金の要件と障害厚生年金3級

会社などに雇われて働いている人は普通厚生年金に加入して保険料を給料天引きで支払います。
会社と保険料が折半負担で、将来の老齢年金の他にも自営業の人や非正規雇用で労働時間などが少ない人が加入する国民年金よりも有利な給付内容となっています。
ある雑誌(ビジネスガイド6月号112頁熊谷たか子氏の記事)の記事を読んでいて、やはり有利だなと思ったことがありました。
遺族厚生年金の要件の一つに「障害厚生年金3級の受給権者」というのがあったからです。
法律上は、この要件は「障害厚生年金の1級、2級の受給権者」が亡くなった場合となっていて、私も社労士士試験の勉強のときにそのように覚えていました。
厚生年金の有利なことの一つに障害年金の等級が国民年金より一つ多く、3級まであり、国民年金の障害基礎年金は受け取れないケースの障害でも、「3級」として認定されれば、額は低いですが年金を受け取れることができます。

その等級で1級か2級の人が亡くなった場合は法定による一定の遺族に遺族厚生年金が支給されますが、3級の人であっても死亡の原因が障害の原因となった同じ病気の場合は、亡くなる前には3級から等級が進み、1級か2級に該当していただろうと考え、1級、2級の人が亡くなったときと同じ扱いで遺族厚生年金を支給するというのが慣例となっているようです。
このあたり、実務の現場では当たり前に行われているようですが、社労士試験の勉強のときには、さすがに教えてもらえず、私もそれを知ったのは開業して随分たってからです。
この「障害のもととなった傷病と相当因果関係があるか」が意外と証明が難しく、請求しても受け取れないケースがあり、不服申し立てにより認められた事例が前述の雑誌に掲載されていたのです。

厚生年金の場合、①老齢年金の受給権者の他、②在職中の死亡、③退職後であっても在職中に初診日がある病気で初診日から5年以内にその病気が原因で亡くなった場合も受け取れます。(①以外はいずれも保険料納付要件を満たす必要あり) それらの要件に当てはまらない場合に、障害年金の受給権者かどうかが大きく関係してきますし、死亡原因もきちんとみる必要があるというわけです。
紹介されていた事例は、退職後、在職中の初診日から10年たってから糖尿病で3級の障害年金を受給していた人が急性心停止で亡くなった場合でした。
最初、糖尿病と心停止の因果関係が否定されたそうですが、死亡診断書に直接の死因が「急性心停止」でその原因が「糖尿病」と書かれていたことと、医師がその旨の意見書を書いてくれたこと、故人が費用を心配して入院を拒んでいたことなどの事情を申し立てて認められたとありました。
総合的な事情を勘案して判断するということなのでしょうが、そのあたりはやはり社労士に依頼して書面を作成してもらうのが一番よいのだろうなと思いました。
私も、労務関係の仕事が多く、年金はおろそかになりがちなのですが、社労士会支部が社会貢献の一環として行っている地元市役所での年金・労務相談に行くことがあります。障害年金の相談を受けることもあり、こういうことをしっかり頭に入れておかないといけないなと思った次第です。

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