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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

契約社員は社員食堂が使えない?

昨日、スマホのニュースアプリを見ていたら、普段はほとんど見ない「まとめ」というサイトにたまたま触ったらしく、その中で「契約社員は社員食堂が使えない」という見出しがありました。
2チャンネルの中の様々な投稿をまとめたものらしく、入社1年目の正社員が何気なく先輩の契約社員にいっしょに社員食堂に行きましょうと誘ったら、その人に「契約社員は食堂で食べちゃいけないんだよ」と言われて驚いたということが書かれていて、それに対していろいろな人がいろいろな返事を書いていました。
自分の会社も正社員しか使えないとか、派遣社員は使えないけど契約社員は使えるとか、いっしょに働いているのに使えないのは変だとかの意見です。
この契約社員の所定の労働時間は何時間でしょうか。もし、正社員より短い時間で働いていたとしたらパートタイム労働法(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)違反となりますが、「契約社員」というのはだいたいフルタイムでしょうね。

パートタイム労働法では、第12条で厚生労働省令で定める福利厚生施設について、正社員と同様な利用機会を与える配慮をしなければならないとしていて、その施設として「給食施設、更衣室、休憩室」の三つが限定的に挙げられています。
これは、仕事を円滑に行うために必要な施設と考えられているからで、仕事をする上で比較的重要な施設ということなのだと思います。
給食施設というのは社員食堂などのことだと思われますが、「配慮」ということは、利用できるようにしなければならないと考えてよいのですが、狭くて全員が使えないなどの理由がある場合に、増築してまでのことは求めていません。
ただ、「配慮」ですから、時間をずらして使えるようにするなどのなんらかの工夫はする必要があると思います。
しかし、この法律の適用対象者は前述のように「通常の労働者(正社員がいれば正社員)より1週間の所定労働時間が少ない労働者であり、職場で「パート」と言われていても、フルタイムで働くような人は適用対象とはなりません。

冒頭にあるような「契約社員」とは普通フルタイムで雇用期間を定めて有期契約で働く人だと思いますので、適用対象外となってしまいます。しかし、もし、この会社に短時間で働くパートタイマーがいたとしたら、当然社員食堂を利用させるように配慮しなければならず、フルタイムで働く契約社員が除外されるのはおかしいと感じる人も多いのではないでしょうか。
厚生労働省では、このようにフルタイムで働く有期契約労働者に対しても、パートタイム労働法の趣旨が考慮されるようにしてほしいとの指針(平成19年厚生労働省告示326号)を出しています。
しかし、この指針についてどれだけの事業主さんが理解しているかは疑問のあるところです。

法律的には、「契約社員」のように有期で働く人について、労働契約法第20条があります。
正社員と労働条件を変える場合には、職務の内容や責任の程度、配置の変更の範囲、その他の事情を考慮して「不合理と認められるものであってはならない」と規定しています。
一見、同じ仕事をしているように見えても、残業や休日出勤がない、クレーム対応もしなくてよい、仕事のノルマがないなどの違いや、異動、転勤などがないなどで正社員との差をつけるとしても、それが仕事の内容に見あってバランスがとれていなければ「不合理」ということになるのだと思いますが、この判断はなかなか難しいと思います。
「社員食堂を使わせない」ということが゜不合理と判断できるかは難しいところだと思いますが、契約社員も正社員と同様にお昼休みをとり食事をする、そして、それは職務遂行を円滑に行うために必要なことで、そこには正社員も契約社員も区別はないと考えれば、正当な理由もなく食堂を契約社員だけに使わせないのは不合理と言えると思います。

「正当な理由」は、私には狭いとかしか思い浮かびませんが、それは前述のように工夫次第で何とかなりそうです。
そもそも、いっしょに仕事をしている人といっしょに食事もできない会社ってどーよ?と思ってしまうのですが、このような不当(と私は思う)な差別をする会社の言い分を聞いてみたいなーと思うのでした。

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