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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

塾講師の学生の労組結成

報道によると学習塾で講師として働く大学生が労働組合「個別指導塾ユニオン」を立ち上げて、未払賃金の支払い等について経営者側3社に団体交渉を申し入れたそうです。
大手の学習塾の経営者側はいずれも「誠意をもって対応する」と答えているそうです。
これは、そう答えなければ労働組合法にある不当労働行為となる可能性がありますから、そう答えざるを得ません。
当ブログで何度か書いていますが、労働者個人では経営者にもの申すことはなかなか難しいでしょうが、ひとたび労働組合を結成すれば、労働組合法でしっかりと守られることになります。
交渉を申し込まれた経営者側は正当な理由なくこれを拒むことはできませんから、必ず交渉のテーブルにはつかなければなりません。
学生たちがそのような組織を立ち上げるのは大変だったと思いますが、母体は学生たちの支援をするNPO法人が立ち上げた「ブラックバイトユニオン」だそうです。
最近、会社の枠を超えて同じ業種の人や職務形態の同じ人で作る「ユニオン」という形の労働組合が随分活発になったんだなと思います。

昨晩、NHKのWEBニュースに支援したNPO法人の方がゲストででていて、現状について語っていらっしゃいました。
学生アルバイトの中で、塾講師というのは一見時給が高いそうですが、その時給は一コマずつの授業時間についてのみ支払われるだけで、授業の準備や授業以外で行った個別面接の時間などは無給になっているのが普通だそうで、実労働時間に対する賃金が最低賃金を割り込むことなどがあるそうです。
塾側は、学生に対して過度な責任を押し付けている場合もあり、学生も社会で働くということは厳しいものなんだろうなどと考えて、強い責任感を感じたりしてしまうそうです。
そもそも学生アルバイトにそこまで責任を負わせるのはおかしいはずですが、学生の側もそういうものなんだと思ってしまったり、やりがいなども感じている場合があり、塾側も経営上の理由もあり学生に頼らざるを得ないなどの事情もあるそうです。
ひどい場合は、辞めたくても辞められない、学業の時間さえ奪われてしまうなどの事例があるようで、今般の労組結成となったということです。

通常の仕事で考えますと、仕事に必要な準備の時間や、明らかに仕事に付随するような業務は当然労働時間であり、その時間の賃金が発生します。
もし、支払わなければ労働基準法第24条の「賃金全額払い」の違反ですし、それが法定労働時間(1日8時間、1週40時間)を超えて行なわれていれば、超えた時間分の労働基準法37条にある割増賃金を支払う必要もあります。
前者は30万円以下の罰金、後者は、6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金とする罰則があります。
また、最低賃金より低い賃金で働かせた場合は、最低賃金法第4条違反となり50万円以下の罰金です。
このような罰則もある強行法規が守られず学生たちをいいように使っていたとしたら、それは指弾されなければならないでしょうし、放置される問題ではないと思いますが、もしかして、こういう事例はいろいろとあるのでしょうか。
だから「ブラックバイト」などという言葉が横行するのでしょう。
困っている学生の方は一人で悩まないで是非しかるべき機関に相談してほしいと思います。
厚生労働省のサイトには相談機関の紹介などもありますので、ご覧になってみてください。(
参照)



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