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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

年金問題はどこへ行った?社会保険庁解体前にするべきこと。

政府は国民投票法案を可決させ、参議院選挙の争点に憲法改正を持ってこようともくろんでいるらしいですが、一時騒いでいた年金改革はどうなってしまったんでしょう。


団塊世代が60歳を迎え、年金を払う側からもらう側へ変わっていくのに、国庫負担を3分の1から2分の1にする財源だってはっきりしていません。


年金の支給について物価スライドだけではなく、被保険者の総数や平均余命の伸び率などを加味して決めることにして、年金の総支給額をなんとか抑制しようとしていますが、少子高齢化が厚生労働省の考えている以上に進展すれば、更なる抑制が必要となるかもしれません。

今の年金制度は、知れば知るほどいろいろな面で不公平感があります。①生活保護との整合性、②国民年金の未納、未加入問題 ③加入している制度で違う給付と負担 ④3号問題などです。


①については、最近メディアでもよく取り上げられるようになりました。まじめに保険料を納めたとして満額でも国民年金の老齢基礎年金は79万円余りです。保険料を納めないで受給資格がなく、生活保護に頼ったとしても同等かそれ以上の給付が得られるのはおかしいのでは?という問題です。


生活保護については、憲法で保障された健康で文化的な最低限度の生活を営むための権利ですから、それをどうこう言うつもりはありませんが、無理をしてでもまじめに保険料を払った人との整合性は考えるべき問題だと思います。


②については、現在国民年金の第1号被保険者で保険料を支払っている人は6割と言われています。残りの人は払いたくても払えないまたは払えるけど意図的に払わないという人です。その是非については今は論じるのは控えますが、そもそも4割の人が支払っていない制度なんて、ひとつの保険制度として成り立っていないのではないですかね。


③については同じぐらいの収入や年齢でも、自営業者やサラリーマン、公務員など属している制度によって負担が随分違います。もちろんそれによって給付も違います。(老齢だけではなく、死亡や障害に対する補償も違う) この辺ももう少しすっきりしてほしいと思います。


④については、保険料を全く支払わないで給付が受けられるというのはやはり保険料を支払っている人からみれば不公平だと思うでしょう。基礎年金拠出金を配偶者の企業が負担していますが、基礎年金拠出金は企業だけではなく、全ての制度が厚生労働省の決めた率で頭割りで負担していますので(この辺の計算式までくると私もよくわかりません)、3号被保険者から保険料を徴収しないのは、やはりまずいと思います。


3号問題は、パートの厚生年金加入についてもネックとなっています。夫の被扶養者になったまま家計の足しになればいいと働いている3号被保険者が負担を嫌い企業といっしょになって反対することにより、厚生年金に加入して負担が減り、かつ将来の給付も増えるはずの独身者が加入できなくなってしまうという構図があります。


社労士のような年金の専門家とされる人でさえ100%わかってますと、胸を張れる人が何人いるかと思えるような複雑なしくみも極めて問題ですね。


今、受給しているまたは、近々受給する世代は給付が減るだけで済みますが、若い世代は負担が増えて給付は減りますから、世代間の不公平はとてもあると思います。


社会保険庁は解体する前に、制度のしくみや財政の状況をガラス張りにして白日のもとにさらすべきだと思います。制度の全貌をわかりやすく伝え、資産運用や財政の状況について開示するべきだと思います。国民ひとりひとりが自分の問題として年金制度について考え、大いに議論できるように全ての資料を公開すべきです。その上で年金について考えないと、しくみすら理解できていない状況では何も議論できないと思います。


メディアも「離婚の年金分割」などという部分的な話題になりそうなことだけを取り上げずに、国民が真剣に考えることができる材料を提供するという使命を果たしていただきたいと思います。

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