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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

妊娠による不利益取り扱いに関する初の公表

先週、男女雇用機会均等法(雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律)違反について労働局の是正勧告に従わなかったため、事業所名が公表されたと報道されました。
茨城県牛久市にある皮膚科医院ということですが、勤めていた看護助手が妊娠を告げると、2週間後、「明日から来なくていい」「妊婦はいらない」と解雇されたそうです。
女性から相談を受けた労働局が解雇を撤回するように、再三助言・指導を繰り返し、勧告も行いましたが、「均等法を守るつもりはない」と言ったそうで、事業所名が公表されたようです。
「法律を守るつもりはない」と言っているわけで、随分大胆な発言だなと思います。
医院という事業を行うにあたり、様々な法律がありそれに基づき利益も得ているはずですから、自分に都合のよい法律は守るけれど、都合の悪い法律は守らないというスタンスなのでしょうか。

均等法についてちょっとおさらいをしておきますと、まず、第9条で女性労働者が婚姻、出産、妊娠したことを理由とする解雇その他不利益な取り扱いについて明確に禁止しています。
解雇以外の不利益な取り扱いとはどういうものを言うかということについては、厚生労働省より指針(平成18年10月11日告示614号)が出ていて例示があります。
解雇、期間雇用者の契約更新をしない、あらかじめ示されていた契約回数の上限を引き下げる、降格、減給、不利益な配置変更、不利益な自宅待機命令、などが挙げられています。
「就業環境を害する」というのもありますので、嫌がらせをしたり嫌味を言って何となくいずらくするなどというのも含まれると思います。

当該医院は、妊娠したことを聞いてから2週間で解雇を言い渡したのですから、やはり均等法違反と判断されても仕方ないでしょう。
違反については、第29条で厚生労働大臣が助言、指導、勧告をすることができるとしていて、同条第2項で権限の一部を都道府県労働局長に委任できるとしていますので、通常は、各労働局で労働者の相談を受け付けて(雇用均等室が担当)、必要に応じて助言・指導をしています。
だいたいその段階で事業主側が法律に則して改めるわけですが、それが行われないと、第30条により厚生労働大臣より勧告がなされ、それに従わなかった場合はそれについて公表できることになっています。
しかし、実際に公表されたのは今回が初めてということですから、よほど悪質と判断されたのでしょう。

妊娠したために不利益な取り扱いを受けるということはいまだに横行しているらしいですが、労働者側も面倒な争い事はしたくないと言う気持ちが働き泣き寝入りしてしまうのかもしれません。
妊婦を邪魔者扱いするような会社にいてもそういいことはないと思いますが、辞めるにしてもなるべく良い条件を引き出して辞めた方がよいですよ。
とりあえずは、各都道府県労働局の雇用均等室に相談しましょう。

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