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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

休憩時間の細切れ

社労士仲間から休憩時間の分割付与について聞かれました。
休憩時間については、労働者側は関心が高いと思いますが、案外無頓着な事業主さんも多いので、ここで今一度おさらいしてみようと思います。
労働基準法では労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えるようにと規定しています。(第34条第1項)
1日の労働時間が8時間を超えることがない会社なら休憩時間は45分でもよいのですが、多くは残業することがありますから、残業時間を入れれば8時間を超えるだろうということで、だいたい1時間の休憩時間としている会社が多いと思います。
労働基準法では、一部の限られた業種を除き、一斉に与えること(労使協定を結べば交替制でもよい)と、自由に利用させることについても規定があります。(同第2項、第3項)
分割して与えてはいけないということは何も記述がないので、法律的には1時間を30分ずつ2回に分けるなどの与え方をしても認められます。

以前勉強した判例(クアトロ事件 東京地判平17.11.11)では、ガソリンスタンドで10分間ずつ6回に分けて与えるというのがありました。
その事例は、ほとんどの時間帯が一人勤務になってしまうため、実質的に休憩時間がとれなかったために、その時間は労働時間であるとして労働者側が賃金と、休憩をとれず苦痛を与えられたことに対する慰謝料を請求したものです。
前述したように、休憩時間は仕事から完全に解放されて労働者が自由に利用できる時間でなければなりません。
電話が鳴ったらとるとか、お客さんが来たら応対するように求められていたとしたら、それは休憩時間とは認められず労働時間となります。この判例でも一人勤務のため食事やトイレの時間がとれなかったという労働者側の言い分が認められています。
しかし、労働者側も裁判所も10分間の細切れの休憩時間については、特に問題とはしていません。
分割して休憩時間が設定されていても、合計時間が法律に沿っていればよいという考え方のようです。

休憩時間というのは、仕事からちょっと離れてリフレッシュすることにより、労働災害の防止や労働者の健康を害することを防ぐというような意味があるのだと思います。
そう考えたときに、あまりにも細切れで労働者側が「なんか休んだ気がしないなー」というような短時間の休憩時間は、やはり避けるべきだと思います。
労働基準法の解釈について、様々な質問に答えるかたちで行政が見解を出していますが(「労働基準法解釈総覧」厚生労働省 労働基準局編)その中に、小学校教員の授業の合間の休憩時間は完全に自由な時間であれば、休憩時間とみてよいとする見解が掲載されています。
となると、10分間でも休憩時間として認められると考えてもよさそうです。
私見では、10分間ぐらいが最低時間かなと思いますが、食事をとることを想定しているのなら、最低30分はほしいなと思います。
各企業の事情もいろいろあると思いますが、常識の範囲で考えていただきたいところです。

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