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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

派遣労働者に不利? 派遣法の改正

先の国会でバタバタと決まり、9月30日から施行となった改正派遣法は、専門業務又は臨時的業務について企業外の人材を利用するという「派遣」という今までの考え方を大きく変えるような改正だと思います。
専門業務のくくりはなくなり、派遣労働者の業務について人を変えれば永久に派遣社員を使える(過半数労働者が組織する組合等の意見を聴く必要あり)ということになりました。
つまり、専門業務でも臨時的な業務でも何でもなく派遣社員を使えることになったのですから、正社員の仕事を肩代わりしてもらうことも可能になるという極めて企業よりの改正だと思います。
その中でどうにか労働者のことも考えてますよと言いたげな「雇用安定措置の実施」と言う派遣元事業主に対する義務ができました。

同一の組織単位に継続して3年間派遣される見込みがある派遣労働者については、派遣終了後の雇用を継続させる措置を講じる必要があるというものです。
1年以上3年未満の見込みの場合は努力義務です。
①派遣先への直接雇用の依頼、②新たな派遣先の提供、③派遣元と無期雇用契約をして派遣路社員以外の労働者として働いてもらう、④その他の必要な措置(紹介予定派遣など)を行うなどですが、これは、一人の人については3年の派遣制限期間ができたことに対する措置と思われます(人を替えれば同じ業務に派遣を継続できる)。
これが実際に行われれば、派遣労働者にとって少しは朗報だと思いますが、現実には雇用安定措置義務を避けるために3年未満で契約を切るケースが出てきそうな気がします。
最初から契約期間を2年とか2年6か月としておけば、「3年派遣される見込み」はないので努力義務となりますから、会社としては義務を免れます。

3年の見込みがある場合に、派遣元としては②の次の派遣先を紹介するというのが一番やりやすいでしょうか。それが商売ですから。
この場合、労働者側に無理を強いるような業務の提供はできないことになっています。
「合理的なもの」という表現なのですが、今までと比べて待遇があまりにも悪いとか、居住地からかなり遠方だというようなものが該当すると思いますが、明確な基準が示されていないため、どこまで実効性が担保されるかは未知数だと思います。
結局、しわ寄せは労働者側にくるのではないかと思います。

私は、再三当ブログで書いているように、「派遣」というのは専門的なスキルという「武器」を持った労働者に限るべきだと考えています。
企業内で得られない専門性の高い人材を外部に応援を求めるというのは理にかなっていると思います。
社内で普通に社員がやれる仕事を派遣という外部の人に依頼する必要があるのだろうか。
直接雇用と違っていらないと思えば簡単に切り捨てられると考えているからでしょうか。
人が働くというのは、仕事をするだけではなく、その組織の一員として自分が必要とされていて、周りの人とも良好な関係を作ることができたときに、喜びを感じるのではないでしょうか。
この社会で商売をして利益を得ている企業にはそういう場を社会に提供する義務があると私は考えています。
そうであるならば、「派遣社員」ではなく、直接雇用を選択すると思うのですが、そうでないから、派遣法もあり、改正もされるんでしょうね。

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