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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

「健康経営」という考え方

 私が社労士になった頃は、メンタルヘルスに関わろうとする社労士は少数派でした。ここ数年のうちに情勢はかなり変わり、社労士も職場のメンタルヘルスについて関心を持たざるを得なくなっています。
常時50人以上の労働者がいる事業所に、年に一度ストレスチェックを義務づけるなどの法改正もあり、すでに施行されています。
そのような分野はうかつに手をだせない難しい分野と考えていた私ですが、関与先でうつ病から休職、その後職場復帰して、今ではすっかり元気に働いていらっしゃるという事例を経験しました。
最初、いきなり退職勧奨してしまった会社にそれはだめですと、就業規則にのっとり文書を取り交わし・・・というようなご指導をさせていただき、必要な文書を随分作成しました。
たまたまうまくいきましたが、これはやはり勉強していかないといけない分野だなと思いました。
私の所属する埼玉県社労士会には、会員が自主的に研究活動している研究会があり、その中に比較的新しくできたメンタルス関連の研究会があります。
先週、その部会が主催する講演会があり、3時間半の長丁場でしたが有意義なお話しを聴くことができました。

ある大企業の子会社の社長を務めた方ですが、メンタルヘルス対策のための社内改革に成功した方で、現在は経験を活かしてその方面のコンサルティング会社を経営していらっしゃいます。
たくさんの社員が病気等になると会社は大変なコストをしょいます。特に精神疾患は長期休業や、休職と復職を繰り返すことが多いため、そのコストは少なくありません。
講師の先生のグループ企業全体で計算したコストが資料に記載されていましたが、逸失利益は計上利益のなんと約18倍にもふくらんでいたそうです。
その間の給料や、時には穴埋めのための派遣社員など外部委託の費用、休職中の社会保険料、面談のための時間、さらには採用のために費用をかけているのに、仕事をしなければそれらが無駄になるなど、様々なことがコストとなります。
会社としても大企業ですから、研修や相談窓口、産業医との契約、ストレスチェックなと゜一通りの策は講じていたそうですが、結局実効性がなかったということでした。

詳細は省きますが、職場改革に取り組んで成功したことを話してくださったのですが、上司の評価を会社の人事考課者だけではなく周りの部下にさせる、各自のスキルに応じて仕事の難易度や量、納期等を調整するのですが、とにかくその人の適性を理解するために、社内で部署を変える、社内にない場合はグループ全体で何かあるかもしれないといくつもの職種を試すなど積極的に行ったそうです。
そこまでやれば必ず何か見つかりますとおっしゃっていました。
厚生行事等にも目を向け、その幹事のお仕事も会社の評価対象とするなどの取組も行ったそうです。
これらは、会社の横のつながりを作り、職場を競争の場ではなく助け合いの場であるという意識を持つことに効果があったそうです。
仮装大会の写真などが掲載されていましたが、かなり本格的でみんな楽しそうです。
うーん、結局人間関係が大事なのかなー。でも、それを創り上げるためにはやはり様々な仕掛けや努力が必要なのだと思いました。
社員が身心ともに健康に働ければ会社の経営にも有効であり、社員の健康のためのコストは会社にとって投資であるとする考え方がアメリカで1990年代から広がりを見せていて、日本でもここ数年の間に大企業を中心に取り組みが始まっているということでした。
その考え方が「健康経営」というわけです。今後、私も少しずつでも勉強していきたいと思いました。


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