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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

介護離職は食い止められるか?

 今月1日にちょっと記事にしましたが、先月末に通常国会で可決された雇用保険法等の一部を改正する法律には、雇用保険料率の引下げなどの他に介護離職を防止するために介護休業関連の改正も行われました。
施行は来年1月1日からですが、マタニティハラスメントの雇用管理措置義務とともに、就業規則等を変更しないといけないので、私としては、まずは条文を確認してみました。
概略としては、育児・介護のうち、介護に比べて優遇されていた育児休業等に介護休業関連の事項も合せたという印象です。
雇用保険の給付額も育児休業と同様に1日につき賃金日額(休業前6箇月の賃金合計額を180で除した額)の67%に引き上げられました(現行40%、今年の8月1日より施行)
所定労働時間免除や連続した3年間以上短時間勤務を認めることを事業主に義務づけたこともそうですね。
育児では、子が3歳になるまでと限定されている短時間勤務ですが、介護については「労働者の申出に基づく連続する3年の期間以上の期間」として、終わりが読めない介護期間に配慮していることがうかがえます。

 離職を食い止めるためには現行の93日間という休業期間の延長よりも、短縮勤務や残業免除を取り入れた方がよいと考えたのでしょうか。
休業給付もふえたのですから、せめて180日ぐらいに延長してほしかったですが、それでもかなりよくなったとは思います。
特に、マタニティハラスメント同様の事業主に対する雇用管理措置義務が設けられ、できるだけ法律改正を実効性のあるものにしようとしているように感じられます。
第25条に育児休業、介護休業等の利用に関する言動により当該労働者の就業環境が害されることのないよう、相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならないとして事業主に義務づけています。
従って、今まで以上に育児休業、介護休業関連の様々な措置について、事業主は職場環境を整えていかなければなりません。
相談窓口の設置、そのための体制整備、社内規程の整備、それらについての周知等が必要です。

また、当該労働者の職場環境を害さないようにしなければいけないわけですから、もともと法律で禁じられている解雇・退職勧奨、降格、本人が望まない労働条件の変更などの不利益取扱いに加えて、介護をしやすくするための職場環境の整備などにも配慮しなければならなくなります。
これで離職しないて済む人がどれだけ出てくるかわかりませんが、とりあえず法律に記載されれば、真面目な事業主さんはそれを守ろうとしますから、一歩前進したことは間違いないと思います。

最近、毎日録画して夕食を食べながらみていたNHKの朝ドラが終わったのですが、その中で主要登場人物が亡くなる場面が何回かありました。
皆、自宅で最愛の家族に見守られ感謝しつつ静かに亡くなっていきました。
昔は、今で言う長期にわたる「介護」なんてなかったかの如くです。実際そうだったんだろうと思います。病気や加齢により身体が弱り、自然に亡くなっていく、無理に栄養補給したりはしません。
高齢者に対する過剰な医療というものが、もしあるのだとしたら、それらも見直していかないといけないのではないか、生きるのも死ぬのも大変な時代なのだろうかとふと思いました。
介護離職をくい止めるためには、育児・介護休業法だけではなく、医療制度などを含めてもっと総合的に考えないといけないのではないかなと思ったのでした。

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