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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

男性に対するマタニティハラスメント

当地は 梅雨入りとなり、街に紫陽花の花が目立つようになりました。ここ2、3日は雨は降らないもののどんよりとした曇り空が続いています。
いわゆるマタニティハラスメントの雇用管理措置義務について来年1月から施行となる男女雇用機会均等法並びに育児介護休業法が改正になりましたので、就業規則の変更案など考えなくてはいけないなと思いつつ、関連の指針が出るのを待っていることもあるのですが、日々の雑事に追われのびのびになっています。
法律でマタニティハラスメント(以下マタハラとします)という文言は一言もでてきません。
女性労働者が妊娠・出産に関連して産前産後休業の取得その他法令で定めるものに関する言動により、当該女性労働者の就業環境を害さないように、相談に応じ、適切に対応する必要な体制の整備その他の雇用管理上の措置を事業主に求めています。(均等法11条の2)
このあたり、セクシャルハラスメントという文言はないものの、職場における性的言動に関する雇用管理措置義務と似ています。
マタハラ関連条文も、性的言動に関する雇用管理措置義務を定めた11条の後、11条の2としています。
違うのは、対象者が11条は「雇用する労働者」であり、11条の2は「雇用する女性労働者」となっているところです。

マタハラは、 広義には男性労働者に対する育児休業等取得の阻害なども含まれてくると思いますが、均等法では女性労働者のみを対象としています。
セクハラについても、最初は女性労働者が被害に遭うことを想定していたと思われますが、その後、女性から男性、同性同士と対象を広げて、職場においてすべての労働者が事業主の雇用管理措置の対象になると、解釈が変化してきました。
今後、「女性労働者」が女性労働者だけではなく配偶者(事実上婚姻関係と同様な者も含む)が妊娠・出産する男性労働者も含まれていくようになるのではないかと思います。
現行は、このあたりは育児・介護休業法でカバーしようとしているようです。

育児・介護休業法に第25条として「職場における育児休業等に関する言動に起因する問題に関する雇用管理上の措置」が設けられました。
ここでは、マタハラというよりは、育児休業、介護休業、その他厚生労働省令で定める制度等の利用に関する言動により就業環境が害されないように相談に応じ、適切に対応する雇用管理上の措置を求めています。
育児だけではなく、介護についても職場環境を整えなさいということなのでしょう。したがって、「男性に対するマタニティハラスメント」という点では、ちょっと弱まるかなという印象があります。
男性に対しても、「子育てと仕事とどっちが大事なんだ」などという言動があった場合、明確に育児休業や看護休暇等の取得の否定と違いますから、現行法では違法とまでは言えません。
職場のハラスメントとして私的なことに対する言動で、相手が不快になれば、それはハラスメントだという意識を創り上げていくことが必要だと思います。
企業としては、相談窓口の設置、社内的な周知・啓発活動、何らかの問題が起きた時の対応の仕方を決めておき、問題が起きた時には迅速に調査して解決を図るなどが求められます。
育児・介護休業法は、他にも介護休業の3回までの分割取得や、連続する3年間以上にわたり短時間勤務、残業免除なども新設されました。
というわけで、育児・介護休業規程についての見直しも必要です。
「紫陽花が咲いたねー」などとのんびり言ってられないじゃない。内なる声を聞きつつ新しい条文に目を通しているのでした。



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