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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

自分の良心に反する手段の仕事を指示されたら?

今週、 公益財団法人日本生産性本部が実施した新入社員教育プログラム等に参加した新入社員に、いくつかの質問をしたアンケート結果がプレスリリースされています。(有効回答数1951通)
質問の一つに「良心に反する手段で進めるよう指示された仕事であっても従う」というのがあり、「指示されたとおり行動する」と回答した人が45.2%で、前年より7.4%の増加で過去最高の値となったそうです。
行動しないと答えた人は10.6%で、わからないと答えた人が44.2%です。
質問内容のシチュエーションが大雑把なので、ケースバイケースだと思った人もいたかもしれません。
「良心に反する」というのは各人によって多分基準が違うでしょうし、内容的にも法令違反をしているのか、その結果が社会にかなりの不利益をもたらすのか、ただ単に社内的な問題にとどまるのか、社会経験の乏しい新入社員の皆さんにはイメージももちにくい質問だったのではないかと思います。
実際、半数近くの人がわからないと回答していますから、これだけをもって今の若い人たちが「長い者には巻かれろ」的な発想だの、同調圧力に負けやすいと判断するのは早計だろうと思います。

 自分の会社が重大な法律違反等により公益を損なうようなことをしているとわかったとき、社員が「内部告発」をする、しかし、会社側はその事項が公になるのを隠すため、この社員を懲戒処分とする、閑職に追いやり退職に追い込む、又はなんたらの理由をつけて解雇してしまう、それについて労働者側が不当処分であると訴えて裁判になる。
そんな事例がありますが、平成18年から「公益通報者保護法」という法律ができています。
この法律を読んでみると、内部告発した労働者に対しての解雇その他の不利益取扱いを禁止していますが、通報対象となる事実とどのような法令を違反すると対象となるのかということが限定されています。
なんでもかんでも保護されるというわけではありません。
刑法、食品衛生法、証券取引法、大気汚染防止法等八つの限定的法律が列挙されていて、
「個人の生命又は身体の保護、消費者の利益の擁護、環境の保全、公正な競争の確保その他の国民の生命、身体、財産その他利益の保護に関わる法律として政令で定めるもの」との限定があります。
国民生活や社会に重大な不利益をもたらす法律違反についての告発を保護するということになります。

前述の質問はそのような重大な違反というよりも日々の仕事の中で、「これはちょっと間違っているのではないか」、「自分としてはおかしいと思うのでやりたくない」というようなことを想定しての質問なのかなと思います。それなら、あれこれ軋轢を起こさないようにとりあえず従っておくという考え方もありなのかなとも思います。
遠い昔の若かりし頃の私だと、自分がおかしいと思ったことは必ず「意見」として上司に言いました。こうすればもっとよくなるのではないかと思えば言ったし、全体の中でどのような位置づけの仕事なのかを把握したいと思ってあれこれ質問したこともあります。
上司はやりにくかったと思いますが、嫌な顔をされたこともないし「いいからやれよ!」というようなパワハラ的な人もいませんでした。皆さん紳士的態度で接してくださいました。飲み会にもよく行って大いに親睦も深めました。
同僚の女性社員からは「〇〇さん(私の旧姓)が男だったら、私、結婚申し込んじゃうわ」などと言われて、どんな局面でも自分を理解してくれる人は必ず現れるんだななんて思っていました。
古き良き昭和の時代の余裕ある職場環境だったということなのでしょうか。
梅雨らしいどんよりした窓の外を眺めながら、そんな追憶をしてしまいました。

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